好みが似てきた

ムーミン屋敷でみんなでお茶をしていた。

「ミク、コーヒーにお砂糖入れるわよね」

「あ、大丈夫です」

ムーミンママにそう言いながらミクは

ブラックでコーヒーを飲んだ。

「あれ?いつもお砂糖入れるよね?」

フローレンも不思議そうだった。

「なんだか最近スナフキンの影響で

ブラックが好きになったんだ」

「それは嬉しいな」

ミクの隣に座るスナフキンは

ニコリと笑った。

「恋人は好みが似ると言うからな」

ムーミンパパも微笑ましく思った。

「じゃあミクがテントで寝て

旅をするかもしれないわね」

ミイの言葉にみんなが笑った。


「じゃあね、ミク」

「うん、スナフキン。

送ってくれてありがとう」

お茶会が終わって

スナフキンはミクを家まで送った。

別れ際に二人はキスをする。

(あ、ブラックコーヒーの香りがする)

キスの間、ミクはそう思った。


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