第十四話「仲直り」

「…」

スナフキンはいつものように

ミク姫の部屋の窓をノックするのに

今日は少しためらった。

(ううん、謝らなくちゃ)

昨日はリチャードに嫉妬してしまい

ミク姫にキスしようとした。

恋人ではないのに。

テントに帰ってからスナフキンは

とても後悔した。

そして意を決したスナフキンは

窓をノックした。

「スナフキン、遅かったわね」

「そうかな?それより…」

スナフキンは部屋に入ると

帽子を脱いで頭を下げた。

「ミク姫!ごめん!」

「スナフキン?!どうしたの?」

ミク姫は驚いた。

「昨日リチャードの話を聞いて…

その…君に…」

「あ…」

ミク姫も昨日のことを思い出して

少し恥ずかしくなった。

二人ともほんのり顔が赤い。

「謝らないで。

また楽しくお話しましょうよ。

スナフキンは大切なお友達よ」

ミク姫の言葉を聞きスナフキンは

「そうだね」

と冷静に答えたが胸はズキズキと痛んだ。

(友達…そうだよな)

その日スナフキンは

そればかり考えてしまった。


to be continued


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