第二話


高城邸に四人で入り

シンとタエは初対面な臼田に戸惑った。

「やっぱりな」

「私も最初会った時は

あんな感じだったかも」

その様子を少し離れたところで見ていた

イツキと未来も苦笑した。


「俺と未来は

姉ちゃんが殺されて以来

妖怪のことを調べてきた」

イツキの部屋に入り

妖怪の資料の数に驚くシンに

イツキが説明した。

「ここまで集めるのには苦労したよ。

図書館に行ったり

聞き込みしたり…」

「二人共、頑張ったのね」

愚痴をこぼした未来に

タエが微笑んだ。

「さぁ、作戦会議するぞ」

自信満々な表情でイツキは言った。

イツキが言うには

倒さなければいけないのは

玉藻前という妖怪。

そのためには妖怪を操る

「妖怪ウォッチ」

が必要で

妖怪ウォッチは山姥屋敷にあるらしい。

「…」

「どうしたの、タエ?」

うつむいたタエに気づいた未来が

声をかけた。

「え?ううん!なんでもない」

しかしタエは笑ってごまかした。


「なあ…未来…ちょっとこっちへ」

「ん?」

作戦会議が終わり

臼田が持ってきた紅茶を飲んでいると

未来はイツキに強引に腕を引かれた。

そしてそのまま廊下に出される。

「どうしたの、イツキ…」

「山姥屋敷、お前も行くよな?」

「うん、そのつもりだけど…

なんで?」

イツキに真っすぐに見つめられ

未来はドギマギした。

「いや、女のお前には

危険かなと思って…

無理してるなら行かなくてもいいぜ」

「何を言ってるの?!」

イツキの戸惑いに未来は驚いた。

「私一応最年長なんだよ。

サチを助けたいし

危険なのは、みんな一緒でしょ?」

「そうだな…そうだった」

未来が言ったことは正しく

イツキは渋々うなずいた。


to be continued







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