第十七話


「未来さん、危ない!」

ケータが叫んだが

未来はぬらりひょんだけを見上げた。

この戦いの爆風で、未来の制服がはためく。

「ぬらりひょんは

先代の意思を継ぎたいのでしょう?

でも!こんな戦いを

先代の大王様は望んでいるの?

きっと知ったら悲しむよ」

恐怖で未来の足は震えたが

こらえて説得をやめなかった。

「だからお願い!こんな戦い、もうやめて!!

人間と妖怪は、友達にきっとなれる!!!」

「黙れ!お前のような邪魔者には

まもなく消えてもらう!」

「あっ!!」

ぬらりひょんの触手の攻撃を

未来は直撃しそうになったが

「大丈夫?」

未来の手をひいて

助けてくれたのはケータだった。

「ありがとう、ケータ」

「ううん、かっこよかったよ」

未来とケータは微笑んだ。

「消えてもらうって、どういうことにゃん?」

「分かったぞ!

大王様が病気っていうのはウソなんだな!

誰とも会わせたくないんだろ!」

「黙れ!」

ぬらりひょんは攻撃を再開した。

「私の考えこそが妖魔界の本流!

妖怪と人間が交われば、災いが起きるのだ!」

迷いなくぬらりひょんが叫んだ。


to be continued







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