この想いは伝えない琉生×弥 R15 短め。
「…ただいま。」
今日も朝から夜遅くまで、お仕事だった。
リビングにはちぃちゃんと雅臣兄さんと弥が居て、何やらTVゲームをしているみたい。
「あっ、るいるいだ!おかえりなさい!」
「…うん。ただいま、弥。」
「るいるいもマリモカートやる?」
弥の可愛い声が疲れを癒してゆく…もっと、癒されたい。二人きりに、なりたい…。
「ねえ、弥。…今晩、一緒に寝たい。いい?」
僕がそうお願いすると、弥は一瞬頭にハテナマークを浮かべたけどすぐに満面の笑みで頷いてくれた。
「うん!いいよー!まーくん、いいよねっ?」
「…う、うん。それは構わないけど…琉生、何かあった?」
雅臣兄さんが心配そうに僕を見る。隣に居るちぃちゃんも、不安そう。
「…特に、何もないから、心配しないで。」
「るいるい、だいじょーぶ?」
弥が泣きそうな顔で見上げてくる。僕は優しく微笑み、弥の手を握る。
「弥が一緒に寝てくれれば、元気になるから…。」
いろんな意味で…元気になっちゃいそう…。
「そうなの?それなら、毎日でも一緒に寝てあげる!」
にっこり微笑み僕の腕にしがみついてくる弥。
どうして…こんなに胸が痛くなるんだろう?
弥を一人占めしたくて、たまらない…。
でも、この想いは伝えない。弥が大人になるまで、待ってる…。
「おやすみなさい、るいるいっ!」
「…うん。おやすみ、弥…。」
弥の寝顔は、天使かと思ってしまうくらい可愛くて、僕はずっと眺めていた…。
end.