学校3
「ここ…どこ…?」
屋上を下りて適当に歩いたら行けるかな?と思い探していたらいつの間にやら道に迷いさまようはめになった。
「地図一回見たから行けると思ったのに…」
はぁ…と溜め息を付き来た道を戻ろうとしたら目の前に知らない人が立っていた。
「やっ‥は、放して下さい!」
バシッ!
壁に押しつけられ両手首を頭の上で壁に押しつけられる。
それにヂタバタと暴れ抵抗をする俺にチッと舌打ちの後に頬に痛みが走る。
「暴れんな!雲雀野郎に気ずかれたらどうすんだ!!」
イラついた様に言う相手に逆らえないで震えながら涙をポロポロと流す。
(や、怖い…誰か、誰か助けて…)
「お前ジオの野郎の血筋の者だろ?」
恐怖に震えながらコクリと頷く。
「やはりな。お前俺の物にしればあいつは手出しが出来ねえ訳だ。」
(こ、この人も死神!?)
気ずいた時にはすでに遅く、両手を押えていない手でネクタイをスルリと取られる。
「な、なに…する‥」
「契約に決まってんだろ。」
震える声で問い掛けるとさらりと言われる言葉。
(契約は女の人しか出来ない筈じゃ…)
ブチブチッッ…
「や、やだ‥やめろっ!」
ネクタイを両手首に結び付けられ音をたてながら弾け飛ぶボタン。流石にそこまでやって黙ってなんていられなく抵抗の言葉を言い放った。
「助けて…助けて雲雀さん!」
手が振り上げられ、また叩かれると思いギュッと目を閉じる。
(何で雲雀さんを呼んだんだろう?)
自分の中で疑問に思いながらヒュッと風の切る音を聞きもうすぐ来る衝撃に恐怖する。
「何やしてるの?」
さっきの人とは違う声が聞こえゆっくりと瞼を開ける。
「雲雀!!」
雲雀さんは相手の腕を掴んでいて、相手の手は頬に当るかぎりぎりで止まっている。
相手の男は驚いて俺を立たせていた手を放し、俺はその場にへたり込み、相手は雲雀さんの名前を呼ぶ。
「風紀乱していたの君かい?」
「そうだと言ったらどうすんだ?」
「噛み殺す!」
相手の手を放して何処と無くトンファーを取り出す。
「悪いがお前に関わってる暇はねえんだ。こいつの事を報せなきゃならねんでな。」
そう言い霧の様に姿形を消した。
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