協力者



窓から風の様に気配無く入って来た二人に綱手は身を固くしたが見知った顔に力を抜いた綱手は椅子にもたれかかると二人に声をかけた


「二人揃って何の用だい?」


黒燈に蒼火二人して火影の元に現れたことに何かあったのかと目を向ける綱手に黒燈、シカマルが口を開いた


「早急にお伝えしたいことがありまして」

「伝えたいこと?それはなんだい」


早急とは何か敵襲とか手違いとかがあったのかと思っていた綱手だったが次の嬉しい知らせに椅子から立ち上がることとなる


「ナルトが…見つかりました」

「本当かい!?今どこにいるんだい?」

「それについて詳しく話をしに来たんです。他に聞かれるとまずいので少し結界を貼らせて頂きます」

「あぁ…話してくれ」


綱手の許可を得て貼られた結界を見た綱手は話を急かす様に声を出した


「では、私の方から…」

「蒼火?」


今まで黙っていた蒼火、ナルトは一歩前に出ると説明を自分ですると言うようにシカマルに目を一瞬向けそれにシカマルは頷くことで了承した
何で蒼火が説明をするのか分からない綱手は戸惑った様にシカマルに目を向けるが黙ったまま説明が始められた
「まず、うずまきナルトが消えた日に起きた事から話しましょう」


シカマルに話した時のように話していくナルトに綱手は戸惑った様子から驚きや悲しそうな様子へと変化していき


「それでナルトは里を出たのかい?」

「…はい」

「そうだったのかい」


気付くことが出来なかった事に後悔する様に目を伏せる綱手にナルトは綱手の手を取った


「でも、里を出てから孤独だった訳でもないんです。里を出なければ会わなかった人との出会いもありましたし、それにこの里…木の葉の思い出もあったから前に進めたんです」

「…ナルト」

「はい」

「良く頑張ったね。おかえりナルト」

「ただいま…婆ちゃん」


変化を解いたナルトは綱手の胸に飛び込み涙を流す綱手に釣られる様にハラハラと涙を流し10年越しの再会に二人は泣き続けた





「それでサスケをシメるのかい?」


それなら協力は惜しまないと泣きはらした顔のまま言う綱手にナルトは笑い、シカマルはそれも良いなと内心思いながらまずする事を綱手に説明することになった


「まず、ナルトの存在を一部の上忍、中忍、同期に打ち明けます」

「一部って言うのは協力してくれそうなカカシ先生や、アスマ、親父なんかだな」

「なる程ね…良いだろう。呼ぶ者達の名前を書き出してくれ。明日、集めれるだけ集めよう」


綱手の言葉に二人は頷き巻物に名前を書いていった
名前を書き漏らさない様にして書き終わった二人は綱手にそれを渡し綱手が確認したら後は明日だ


「分かった。集めれるだけ集めよう」

「お願いします」

「ありがとうってば」


とりあえずは解散になり、ナルトとシカマルは明日のこととそれからの事を考えるべくナルトの家へと戻った


「とりあえず、明日の説明なんかはナルトに任せるが…サスケをどう食い止めるかを考えねぇとな」

「シカマル、それなんだけど…他の里の人にも協力して貰えないかな?」

「他の?」

「俺が蒼火の姿で回ったとこで会った人達全員に」


規模が木の葉から各里全部に変わりシカマルは面白そうに笑うとナルトの言葉に同意した


「良いなそれ」

「協力してもらえるか分かんないけどやれるだけやりたいってば」



決意が籠もった強い瞳にシカマルはナルトの頭を撫で、後悔しないようにしようと誓った


「善は急げだってばよ!」


印を組み始めたナルトは夜霧を呼び出すと書き留めた紙を夜霧の足に結びつければ夜霧は影分身を使いナルトの意志を読み取った様に翼をはためかせ飛び立った




2014.1.31 完成

これから同士(仲間)がどんどん増える予定ですよw
我愛羅は勿論、他の里の火影も集まりますよ!



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