始動



「…ん…」


ベッドで目を覚ましたナルトは向かいで眠るシカマルを見て優しく笑みを零しベッドから抜け出し
身支度を整え部屋をでる前にシカマルの頬にキスを落とせば突然ベッドへと引き込まれた


「まだゆっくりしてようぜ」

「っ!だ、だめってば」


良いじゃねーかと少し枯れた声で話すシカマルにナルトは顔を赤くしてもがくが、しっかり腰に腕を回したシカマルはベッドから抜け出そうともがくナルトを逃す訳はなくが不発に終わる


「シカマルっ!」

「だめだ」


耳元で呟かれナルトは更に顔を赤くしシカマルを睨みつけた


「何だ、昨日の事でも思い出したか?」

「な、ななっ!」

「何なら今からやっても…」

「〜〜〜っ!こ、この変態!!エロシカ!!!」


これでもかと言う程に顔を真っ赤にしたナルトはシカマルに暴言を吐き腕の中で必死にもがいた


「たくっ、可愛いなお前」

「か、可愛くないってばよ!」

「いいや、可愛い」

「もういいからっ…放せってば」


可愛いと繰り返されればナルトは抵抗を緩め小さい声で俯きながら呟いた
それにシカマルは仕方なく従い腕を放せばナルトは真っ赤な顔を隠す様にドアへと向かい廊下へと走り出た


「マジで可愛い過ぎだつの」


さっきのナルトの顔を思い浮かべながら呟いたシカマルはベッドにゴロンと転がりクックッと笑い声を上げた
その頃ナルトと言えば


「シカマルってば絶対性格悪くなったってば!」


ぶつぶつと文句を言いながら台所へと足を向けていた
台所に着いたナルトはエプロンをし、朝ご飯の準備を開始した



「シカマル、ご飯だってば」

「あぁ、悪いな」


顔を洗ってリビングに現れたシカマルは台所に立っているナルトを見ながらふっと夫婦みたいだなと思った
ご飯を食べ終えた二人は居心地の良い雰囲気にずっと浸かっていたいとも思ったが、ナルトが口を開いた


「シカマル、これからについてだけど」

「サスケか…」

「うん、それと協力者を理解者を増やしたいってば」


綱手の婆ちゃん、カカシ、サクラ、同期の皆…

手放してしまった居場所の住人達には本当の事を話して、理解してもらいたい


「そうだな。また皆で木の葉で過ごせる様になるさ」

「ん、そうなりたいってば」


頭を撫でるシカマルにナルトは抵抗することなく笑みを零す


「とりあえずはサスケは後回しで、皆集めて説明だな」

「うん」

「大丈夫だ。あいつらを信じてやれ」


「うん、ありがとう」


不安そうに顔を俯かせたナルトにシカマルは不安を取り除く様にナルトの顔を上げさせ額を合わせた
しばらくそうしていた二人は互いに笑うと額を放し外へと足を向け
二人は綱手の元へと降り立つのだ





2014.1.28 完成



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