わたしは病気持ち
産まれた時から病気があったの。

そのせいで体は上手く成長しない
そのせいでわたしの色は変なの。

みんなは、黄色で、赤色の綺麗な目で。
わたしは、わたしは…冷たい色で、黄色の目で。

でも、いいの。しょうがないの。
病気持ちだから。

わたしのことを哀れみたいならどうぞ。
わたしのことを蔑みたいならどうぞ。ご自由に。
どうせ、長くは生きられないんだし。

両親はそんなわたしを最初は可愛がってくれてたのに。
あの子が産まれてから諦めるように蔑む様に眺めて眺めて。

あの子はわたしとは違うの。
病気なんて持ってない。ちゃんと成長する。
恋だって出来る。長く、生きられる。

でもね、あの子の事わたし好きだよ。
あの子はわたしに優しくて、あの子は私の妹で大事な大事な、かぞく。

両親なんて、いつからか居ない。
わたしとあの子を置いて、何処かに行っちゃった。

あの、一瞬だけでも暖かくて、楽しかった時はもう戻らないんだよ。
わたしが、病気持ちじゃなかったら。
わたしが、変な色じゃなかったら、ずっとずっとあのままだったのかな。

今更悔やんでも仕方ないけど、でも、あの楽しかった時を思い出す為に
今日もわたしはあの子と一緒に海に行くんだよ。

お菓子作りは得意だから、マカロン持って、
あの子の泳ぐところ浜辺から見てるの。

わたしも泳ぎたいけど、でも、無理だから。

海でね、素敵な人に会ったの。
わたしと同じ、色が違う人。

あの子以外で、大好きな人が出来た
あの子以外で、何でもしてあげたいと思う人が出来た

わたしが普通の子なら、あの人の気持ちにも応えてあげられたのかな
ごめんね

わたしはあの人とあの子の幸福を願い続けるから
神様、お願い
何一つ報われなかったわたしの願い、叶えて…お願い。




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