「うーん、結構拍手してくれる人はいるんだな。で、この企画を思いつきで決定したと…」 「なにブツブツ言ってるんだ?」 ある一枚の紙をピラピラさせながら唸るシルバーとそれを怪訝そうな目で見るハート。 コトネはどこから持ってきたのか段ボールを抱えて二人の傍に来る。 「各自衣装って書いてあったんだけど、何かするの?」 「なんでもここの管理人、最近とある漫画にハマったらしく、パロをしたいと考えてるみたいだ」 「管理人…、まーた思いつきでそんな。放置状態の話だってたくさんあるのに、続くのか?」 「いつものパターンだよ。始めと終わりは決まってるみたい」 無言になるハート。 そう、管理人は何故か話を考える時始まりと終わりを先に決めてしまう。そして中間は思うがままに書く。これが、管理人の特徴。 「で、また思いつきでパロと…。全く、なんのパロをする気なんだか…」 「袋に名前が書いてる…。これハートの」 「ん…。軽いな」 各自衣装を持ち、更衣室へ入る。 「着替えた後は更衣室から出ずに待機だって」 シルバーが大きめの声で着替えている二人へ呼びかける。 「自分のだけじゃイマイチピンとこないのに、台本もなしだし…」 「アドリブでやればいいんじゃねぇの?」 「ぐだぐだだなぁ…」 不安というより呆れしかない彼らは管理人の思いつきの所為で面倒なことに巻き込まれるのであった。 本編は次から。 |