「あ」 ある夜、きり丸とソファに並んでぼうっとテレビを見ていた半助は、ふと声を漏らした。 なにを見ていたかと言うと、その時ついていたのは番組ではなくCMで、某西日本の鉄道会社のものだ。有名なミュージカル曲のカバーがテーマソングのあれである。 「そうだ、旅行行こうきり丸」 「はあ」 不思議なもので、あのCMを見ると京都に行きたくなる、ときり丸も感じていた。 きり丸は京都には中等部の修学旅行で一度だけ訪れたことがあった。 あいにくの雨で、は組の一同はその時乱太郎を見て、ああやっぱりな、という顔をしたのだが、その時乱太郎は、「小雨なんだからマシだよ! 伊作先輩の時なんて台風直撃の上土砂崩れで、行きの新幹線の中で一日潰れた上に何もしないで帰ってきたらしいんだからね」などと妙な言い訳をしてみせた。 先輩たちがどうであれ、自分たちも小雨とはいえ天気に恵まれなかったのは事実だ。まあ、そんなことで乱太郎を責めるような人物は誰一人としていなかったのだけど。(だが、そう言えばい組の担任である安藤先生はぶつくさ言っていたかもしれない) そんな具合できり丸の唯一の京都旅行は雨だったから、晴れの日の京都も体験してみたい、とその時のきり丸は思った。 京都のCMを見て呟いたのだから、てっきり半助は京都に行こうと言っているものだと思ったのだ。 「いいっすけど、いつ行くんすか」 「今度の土日?」 「急!」 「じゃあ、その次の土日?」 どちらにせよ急である、ときり丸は思う。 「まあいいっすけど、俺あんま金ないっすよ」 「嘘つけ、おまえの貯金が三ヶ月前に7ケタになったことくらい知ってるぞ」 半助の言葉に、きり丸は内心舌打ちをする。 貯金が7ケタ、というのは事実で、きり丸はしばらく前に始めた外国為替証拠金取引、通称FXで、それまでの貯金をほぼ倍に増やしていた。 その貯金は、名目上は将来の為の資金である。最も、そのほとんどは学費の返上に使われる見込みだった。 きり丸が大学に入る際、最初奨学金制度を受けるつもりでいたのだが、どうせ借金するなら学校にじゃなくて自分にしろ、と言った半助の言葉に甘えて、学費はまるっと半助に借り受けていた。もらったのではなく、社会人になった暁には、耳を揃えてきっちりと返済するつもりだ。 今のうちからバイト代の中から少しずつ返済すると申し出たら、「学生のうちは金の心配はしないで好きに使いなさい」と半助に言われ、と言っても元々貧乏性のきり丸には盛大に使うという選択肢はなく、溜め込んでいるうちにいつの間にか貯金が増えていた。 おまけに最近は利吉から教わったFXにより、着々と膨らませている。なので、一泊二日の旅行に行くくらいは、確かにわけない話ではあったが、それでも、どうしても使うことをためらってしまうのは、もう性なのでどうしようもない。 「使わずに貯めておいても良いことないぞぉ。どうせ卒業したら使う暇なくなるんだから、今のうちに遊んでおきなさい」 そう半助は言うものの、そう言う半助こそきっちり貯金していることはきり丸も知っている。 だが、半助がこう言うのは、普段から必要以上に倹約思考のきり丸に、もう少し学生らしくそれなりには遊んで欲しいと思っているから、ということにも、きり丸は気付いていた。 「まあ、たまにはいいっすけどね……」 「じゃ決まりだ。来週の土日、な?」 「でも行くなら平日の方が安いじゃないっすか」 「しょうがないだろ、私もおまえも学校があるんだから」 「じゃあ、夏休みまで待つとか……あでも夏休み期間も高いんすよねぇ……」 「だろう? いつ行ったってたいして変わらんよ」 だから、来週の土日で決まりだ。そう行って半助は笑うと、ノートPCをたぐり寄せて何かを調べ始めた。 ちらりと覗き込むと『じゃらん』のページが表示されていたので、もう宿を探して取るつもりなのだろう。 「でも、せっかく京都行くんなら二泊の方がよくないっすか?」 そう言ったきり丸に、半助はなぜか怪訝な顔を向けた。 「……え、なんすか」 「京都なんか行かないぞ」 あれ、京都ではなかったのか。さっき見ていたCMは京都だったのに。 「じゃどこ行くんすか」 「箱根」 「え」 「だから、箱根」
或る土井家の日常〜そうだ!箱根行こう、準備編〜
せっかくだからロマンスカー乗りたいな、なんて言いながら、半助は楽しそうに画面を眺めている。 「……なんで箱根?」 「箱根いいとこじゃないか。温泉あるし、近いし」 「まあ、そうですけど」 「それに、ほらさっきのCM見てたらさぁ、無性に食べたくなったんだよ」 「何を」 「たまご」 そう言うと、半助はにっこり笑って大涌谷の黒たまごのページをきり丸に見せた。 箱根には、これまでに数度行ったことがある。最後に行ったのは高等部二年の夏休みで、は組一同と半助に伝蔵、なぜかくっついてきた利吉、というメンバーだった。 そういえばその時にも大涌谷には訪れていて、半助は幸せそうに三つも黒たまごを食べていたことをきり丸は思い出した。 「……でも、なんであのCM見て、たまごなんすか」 「なんだろなぁ、私もなんで思ったんだか分からないんだが、新幹線が映った時になぜか無性に……ああ、分かった」 ここの部分の形じゃないか、そう言って、半助は新幹線の先頭の部分を手で示してみせた。 「ちょっとたまごっぽいだろ」 「そっすかねぇ」 「まぁなんでもいいじゃないか。行こう行こう箱根」 楽しみだな〜と頬を綻ばせながら、半助は再びパソコンの画面に視線を落とした。 それを眺めながら、ふいにきり丸はわき出た疑問を口にする。 「でも、二人だけで行くんすか」 「……えっ」 「えっ?」 驚いたように半助が顔をあげたので、きり丸もつられて声を漏してしまった。 「…………」 「……なんすか」 「……誰か、誘うか?」 「いや、別に……いいんじゃないっすか。先生誘いたい人いるなら、別に誘ってもいいですけど」 「いや、別に」 「じゃあ、いいんじゃないっすかね。二人で」 きり丸の言葉に、半助はわずかに微笑むと、「じゃあ人数は二人と」等といいながら、再び宿検索を始めた。 「きり丸何食べたい」 「うーん……宿は食い物より、温泉……いや、一番安い宿でいいんじゃ」 「きり丸」 一番安い宿に、と言いかけたきり丸を制するように、半助が至極真面目な顔をきり丸に向けた。 「今回の旅行で何に重きを置くかで値段を決めた方がいいと思うんだ」 「そっすかね」 「あちこち見て回るなら、まあ安いとこでもいいと私も思うさ。でもな、もう何度か行ってるだろ」 「そっすね」 「正直、もう見るところあんまりないと思わないか?」 「うーん」 半助の言葉に、きり丸は箱根でこれまでに訪れたことのある場所を思い出す。というか、ならそもそもなんで箱根に行きたいと言ったのだろう。 「じゃ先生、どこ見てまわりたいんすか」 「まあ、大涌谷でたまごは食べたいよなぁ」 「好きっすね〜」 「あれ一個食べると寿命が七年延びるんだぞ?」 「先生もう70年くらいは余裕で延びるくらい食べてるでしょ」 「そうかなぁ」 「そうっすよ」 「きり丸こそ、行きたいところないのか?」 半助の言葉に、きり丸は箱根の名所を思い浮かべる。 は組のみんなで某温泉テーマーパークに行ったのは面白かったが、ふと、半助と二人で行って、ワイン風呂だの温水プールだのに入ってはしゃぐのもなんだかな、ときり丸は脳内でその場所は候補から外した。 「うーん……あ、あの店美味かったっすよね。ほら、帰り際に寄った」 「どこ」 「箱根湯本からさらにこっち側の……あれですよ、小田原の」 そう言うと、半助が微妙に嫌そうな顔できり丸を見た。 「なんすか」 「それ、あれだろぉ? ビュッフェ食べた、あの」 「はい、かまぼこが美味かった……あ」 きり丸の言葉に、半助は「ほらぁ〜」と言いながら盛大に嫌そうな顔を向けた。 「いいじゃないっすか、かまぼこ以外にも料理たくさんあったでしょ。あ、思い出したら食べたくなってきた。あそこは行きましょうよ」 「……まあ、おまえが行きたいんだったらいいけど……」 そう言って、半助はテーブルの上に転がっていたメモに、『行きたいところリスト』と、いつ見てもやたら綺麗な字で、店の名前と共に記した。 「他には?」 「俺ひとつ出したんすから、次先生」 「私? うーん……」 腕を組んで半助は唸ると、何かを思いついたように顔を上げる。が、なぜか少しばかり恥ずかしそうな表情をしていた。 「何」 「いやぁ……海賊船?」 「え、あれまた乗るんすかぁ?」 「結構楽しいだろぉ。それにほら、フリーパス買うなら料金含まれてるし」 半助の言う海賊船とは、芦ノ湖の端から端を繋いでいる水上のルートを行く遊覧船である。 たしかに、夏などは水上の風が気持ちいいが、半助があれに内心はしゃいでいたのかと思うと、きり丸は微妙な心持ちになった。 それは半助が楽しんでいたことにではなく、これに乗るだけでこの値段取られるのか、と冷めたことを思っていた自分に対してである。 「じゃあフリーパスは買うんすか」 「だから、買うほど見て回るなら買うし、そうじゃないなら宿に金かけようってことだよ」 「あーなるほど。んー他に行きたいところ……」 「…………」 「…………」 「……星の王子様……」 「いや一回見れば充分じゃないっすかね」 「だよな〜」 「んー……彫刻の森……?」 「嘘だろぉ、おまえは組で行った時散々ケチつけてたじゃないか」 「いやあん時はそうでしたけど、今見たらもうちょっと他の感想出てくるかもって……いやーないかな」 「そもそもきり丸美術館系にあまり興味ないだろう」 「まーそっすねー」 でもそうなると箱根で見るものなんて本当になくなってしまう、ときり丸は心の中で独りごちる。 そうして二人してしばらく唸っていたけれど、結論として見て回るのではなく宿に金をかけよう、ということで落ち着いた。 「じゃあご飯がおいしいところがいいな。部屋出し朝夕付き」 「先生、温泉も入りたいんでしょ」 「もちろん。露天があるところがいいよな」 「いいっすね」 「じゃあ露天風呂のある……あ」 そうして画面を見ていた半助が、ふと、何かを思いついたようにきり丸を見た。 「…………」 「なんすか」 「風呂……貸し切りがいい……かな?」 「…………」 にこにこと笑いかける半助から、きり丸はつい、と視線を逸らす。そうして、「まあ、その方がいいんじゃないですか」と答えた。 「あ、部屋付き露天なんてのもあるぞ」 「それ結構高くないっすか」 「いいだろぉ、宿に金かけるって決めたんだから」 「和室ですか、洋室?」 「どっちもあるが……」 「あれ、洋室だとみんなベッド二つなんだ……」 「高い部屋だと大抵そうだぞ。安いプランだとダブルとかセミダブルとかあるけど」 「ふーん」 「…………」 「……なんすかさっきから」 妙にゆるんだ顔できり丸を見る半助の視線に、いたたまれなくなったきり丸はそう返した。 「いや……まあ、じゃあ和室にするか」 「なんで」 「布団なら、一組だけ敷いてもらえばいいだろ」 「いや、二組でいいですよ」 「ほお〜」 面白そうな顔をする半助が面白くなくて、きり丸はあさっての方を向いた。 そんなきり丸には構わず、半助は「ま、どっちにしろ一緒かな」などと言いながら楽しげに画面を見ているものだから、きり丸はそれがさらに面白くなかった。 「お、きり丸」 「なんすか」 「カップルプランで予約すると女性に浴衣の貸し出しサービスが」 そう言った半助の横っ面を、きり丸は思いきり押しやった。押されながらも、半助が可笑しそうに笑うものだから、きり丸はさらに面白くなくて、「着たきゃ先生が着れば」と言うと、半助は「サイズ的に無理だろうな」と返した。 「大体野郎二人じゃ無理っすよそれ」 「無理かなぁ。きり丸女装して行けば」 「へーいいんすかぁ? 俺は別にいいっすよ。似合う自信あるし」 「…………」 「ついでにそのままずっと女装しててもいいっすけど」 「……いやだめだやっぱり」 なら言わなきゃいいのに、と、不満そうな顔をする半助を見て、きり丸はこっそりと苦笑した。 「逆に先生女装したら」 「無理があるだろー」 「昔文化祭でやってたじゃないですか。なかなか似合ってましたよ」 「それって10年くらい前の話だろぉ。さすがにもう無理だよ」 なら10年前ならこの人は女装して行く勇気があったのだろうか、ときり丸は思う。ただ、きり丸から見ればその時からたいして半助の見た目は変わっていないので、おそらく今やっても同じクオリティは出せるだろうとも思ったのだが、それは言わずにおいた。 「じゃあおとなしく普通のプランで」 「だな」 「つかそもそも一週間ちょっと先の予約を今から取れるんすかね」 「空いてるところは空いてるだろう」 「ならいいですけど」 旅行なんて、高等部の卒業記念にみんなで行って以来だ。そう考えて、ふと、きり丸は半助と二人で旅行に行くのが初めてであることに気がついた。 ああ、だからさっき自分は二人で行くのかと聞いてしまったのか、ときり丸は思う。 散々大勢では行っていたし、行った先でたまたま(稀に世話焼きな親友たちの策略により)二人きりになることもあったし、家に帰ればやはり二人きりなので何も違和感はなかったけれど、そう考えてみれば感慨深い、かもしれない。 「土井先生」 「んー?」 「なんで箱根なんすか」 「だから、たまご食べたいし」 「いやそれは分かりましたけど。それだけ?」 きり丸の言葉に、半助はうーん、と首をかしげてみせる。 「まあ、近くて行きやすいだろう。突然、ぽっと行こうと思って行ける近場の観光地って行ったら、箱根とかくらいじゃないか」 「そうっすかね、別に、他にもあると思いますけど」 「そうか? どこ?」 「いや、ほら、千葉にある、夢の国、とか?」 「…………」 きり丸の言葉に、半助はさらに緩んだ顔で、と言うよりもう気持ち悪いくらいににやつきそうなのを頑張ってこらえている顔で、きり丸を見た。 「だから、なんすかその顔気持ち悪い」 「行きたい? きり丸」 「いや、例えばの話っすよ。あそこはほら、ホテルもあるし」 「いいぞ、調べようか、ミラコスタとアンバサダーどっちがいい」 「いやいや、だから! ていうか今からじゃ尚のこと予約取れないですって!」 「いや、たしか利吉くんの会社あそこの株主なんだよな、頼んだらちょこっと融通とか……」 「いいですって! 今回は箱根にしましょうよ、もう」 「なんだよ恥ずかしがらなくてもいいだろう、散々みんなで行ったんだから」 「別に何も恥ずかしがってないです」 「ふうん」 半助はそう言うと、楽しげに喉の奥で笑いながら、三度画面に視線を戻した。だが、その表情はゆるんだままだ。 「……なんなんすか、もう」 「いや、来年のおまえの誕生日にどうするか決まっただけだよ」 「それ俺に言っちゃったらだめじゃないですか」 「大丈夫大丈夫、もっと色々用意してやるから」 そう言われたところで、いい加減きり丸は耐えきれなくなって立ち上がった。熱くなった顔を極力見せないようにして、きり丸はリビングを出ようとする。 「おい、どこ行くんだ」 「風呂入れてきます」 「えー宿は結局どこにするんだよ」 「先生に任せた!」 半助の顔を見ないままそう言うと、きり丸は風呂場に入り、すでに綺麗ではあったのだが意味も無く湯船の中を擦り始めた。 リビングから、半助の呼ぶ声が聞こえる。 「きり丸ぅー、海鮮盛りとステーキどっちがいいー?」 「安い方で!」 「どっちも同じだー」 「じゃあ肉!」 声を張り上げて答えながら、ふいに鏡に映った自分の顔を見てきり丸はぎょっとした。 自分で思っていたより随分と緩んだ顔をしている。ああ、人のことなんてまったく言えないではないか。 浴槽に湯を落としながら、ぼんやりと、バイトの代わり見つけないとな、と、緩んだ顔のままきり丸は考えていた。
或る土井家の日常〜そうだ!箱根行こう、準備編
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なんだか出来てしまったので日常系現パロ土井きりシリーズ第二弾です。 ふと、小田原にあるかまぼこの美味しいお店に半助を連れて行ったらどんな顔するかな、と妄想したところで、ならいっそきりちゃんと二人で小田原と湯河原に行ってもらいましょう、ということで、箱根旅行の準備編です。
前回、日常シリーズは特にドラマもなければ恋愛もないかも、と言ったのに早速腐タグがつきましたすみません。 ですが、二人がデキてるかデキてないかはご想像にお任せしますね。
小田原にあるかまぼこの美味しいお店というのは『えれん〇ごっそ』という鈴廣のかまぼこが食べ放題のお店です。 ここまで調べて、先日フォロワーさんに「半助をす〇ひろの本店につれていきたい」と言われて、「そのお店知らなかったけどかまぼこ店なんですね〜」なんて会話したんですが、その店自分が行ったことあったことに気付きました。 おいしいんですよ。ついでに地ビールも飲み放題です。皆さんも箱根に行く際はぜひ。
散々現パロの際に、半助たちの住む場所を神戸周辺にするか関東にするか迷ったのですが、自分が関西方面に明るくないことから、もういっそ、と自分がよく分かる東京都は某ブロードウェイのある区にさせていただきました。 大川学園も多分そこにあります。多分、堀〇学園のあたりか、再開発された北口の大学キャンパスのあたりじゃないかな。
以下はちょっと増えた現パロ土井きりシリーズの設定です。
土井半助(34)射手座のO型、嫌いなモノは練り物。 ・小〜高一貫校(多分大川学園とかそんな名前。私立だけどきり丸のような孤児でも通えるように金額は低め)の教師。 ・東京都N区の2LDKマンションにきり丸と暮らす。次引っ越すなら隣のSN区がいいなと思っている。 ・元きり丸(他一年は組)の担任であり、きり丸と同じ孤児院出身。 ・子供の頃火事で家族を失うが、頑張って某一流大学に進学した秀才。専門は古文だがなぜか化学方面にも強い。 ・大学助教授の推薦もあったほどなのに、それを蹴って小さな私立校でのんびりと教鞭を執っている。 ・独身彼女なし。最近ラブライブにはまったらしい。 ・大涌谷の黒たまごは好きらしい。 ・同居人のきり丸とは親子のような関係なのか、兄弟なのか、それとももう一線越えているのかは誰も知らない。もとい、多分周りの人間は知っている。
きり丸(19)牡羊座のB型、嫌いなモノはただ働き。 ・幼少時火事で家族を失う、という生い立ちは半助と酷似している。 ・孤児院時代の先輩だった半助のすすめで学園に入学する。以来どういうわけかずっと半助と同居している。 ・高等部を出たら働くつもりだったが、四大に進学するのとしないのでは給料のスタート額が違う、と中等部のころ気付き、 ・猛勉強して国立の四大に合格。大学一年生。 ・休みの日はバイトに励んでいたが、最近FXを覚えてそこそこ稼げてきているらしく、そろそろバイトを辞めてこちらに本腰入れようとしているらしい。貯金額は7桁。 ・卒業後は取り合えず給料の良い会社に入ろうと今は考えているが、多分そのうち自分で起業する。 ・将来の夢は不動産を多数所有して家賃収入で暮らすこと。 ・半助的には残念ながらかまぼこは好きらしい。 ・半助との関係は以下同文。
今後土井きりシリーズはでれでれな土井さん×ちょっと冷めたツンデレ風味なきりちゃんでお送りします。
2014/07/17 下落合める・拝
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