終焉
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「はぁ…っ、はぁ―――……っ!」


喉がカラカラに渇き切って、喉の奥の皮膚が引っ付いて気持ち悪い
それでも‥‥私は、必死に走り続けるしかない



「はぁ……っ」




体の水分が不足して遂に頭に回る血が無くなったのかクラクラと視界か覚束無い


“嬢ちゃんの親父が'自殺'したぜ?
これからはこのか弱いひよわーなお嬢ちゃんがあの屋敷守っていかなきゃナー?”

“もういっそのこと嬢ちゃんも一緒に屋敷ごと売り飛ばしちゃえばイインジャネ?”

“ギャハハハッ!!それナイス過ぎんだろ”

“まっ、それくれーで全て水に流すボスじゃねーがな〜”





“私達から解放して欲しいなら一つゲームをしようか”

“このビルの屋上からスタート。
追手から逃れて地上一階の出口にたどり着けたら君の勝ちだ。”

“あぁ、もちろん。ゲーム中は部下に君の命を保証させよう。”



「――――――‥‥っ!」

様々な場面がフラッシュバックのように何度も浮かび上がっては消えてゆく

意識が朦朧として前がよく見えない

足がもつれて重い

ずるっ

「あう‥‥っ!」



何もない薄暗い廊下で私は足を滑らし体を床に打ちつけた。


「今だ。捕らえろ。」

無情にも後ろに迫った追っ手の掛け声に複数の気配がにじりにじりと不気味に近寄ってくる




逃げなきゃ‥‥
    いけない‥‥―――――っ!


腕に力を入れ床に手を突き這い上がる

―――――――‥‥キィ−‥ン


「ぁっ………」

身体に走る緊張に限界が来たのか目眩がし、全ての平衡感覚が急激に失われる


‥‥‥なんでこんな時にっ!



「力尽きたのか?」

「チェ!
おいぃ〜立ち上がれよーっ!
もう少し追いかけっこをたのしもうぜぃ?」




ザクッ






「‥‥ぐっ‥ゥ‥‥あああぁああぁあぁぁあああああああああっ!!」




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