第零訓 小鳥のさえずり―― ひらひらと散る花びら―― 近くには寺子屋があった―― 子供たちに教える師――その者の名は、吉田松陽 真面目に教本を見ている 教本を見ず、ただ師を見つめ、不機嫌そうにも見える表情を浮かべる子――高杉晋助 師の話を聞かず、教本も見ずにスヤスヤと寝ている銀色の天パをした子――坂田銀時 教本を読んでいるが、隅に落書きをしている水色の髪をした子――名字名前 それぞれ個性的な子供であった―― そんな日常は、簡単に崩れた―― ――吉田松陽の死である―― 奪われた師を奪還せんと、戦に出る弟子ら―― 攘夷戦争中に出会う頭空っぽな男――坂本辰馬 日に日に厳しくなる日常―― ――そして、付いていく二つ名―― 仲間は死にいき、離れていく―― ――すれ違う幼なじみ4人―― ――先を見据えて ――彼らの現在に至るまでを追うではないか―― (2/8) |