プロローグ キセキの世代…バスケの超強豪、帝光中学バスケ部に所属していた5人の少年たちを指す呼称である。黄瀬涼太、緑間真太郎、青峰大輝、紫原敦、赤司征十郎。彼らは他者を寄せ付けない圧倒的なバスケセンスを持ち、彼らが居た世代の帝光は無敗を誇った。 彼らがキセキの世代と呼ばれるようになったのは中学2年の全中後からだ。 そしてもう1人___、キセキの世代“先代”と呼ばれる少年が居た。その名は柊千秋。幼少の頃からの群を抜いたバスケセンスで、キセキの世代よりも前からバスケ界の注目を集めていた少年である。しかし、キセキの世代の台頭とほぼ同時期に、バスケットのコートから姿を消し、彼はそれ以降観客の前に姿を現すことはなかった。 彼のバスケセンスはキセキの世代と同レベル…、否それ以上と言われ、彼のプレイを一度でも目にしたことのある者は、誰も彼のレベルには到達出来ないという尊敬と畏怖の念を込めて、彼のプレイを一様にこう称えた。 『 ___と。 |