プロローグ

初めて会ったのは中1の春。同じクラスになって、夏目はマネージャー、青峰は選手としてバスケ部に入った時。ただ、今のように喧嘩ばかりするようになったのは初めての席替えの時だった(多分)。
クラスにそこそこ友人もできてきて、ふざけ合えるくらいの仲の良さになってからのことだったから、クラスで一番背の低いのと、クラスで一番背の高いのが隣の席になればそれはからかわれる筈である。
おまけに両方とも負けず嫌いで気が強く、子供だったから。
ことあるごとに喧嘩を吹っ掛けては勝っただの負けただのと子供のような言い合いをして。
そんなやり取りが楽しいと思うようになったのはいつからだっただろう。遠慮のないことが言い合える、夏目の横が気楽で自然体でいられると気づいたのはいつからだっただろう。

『好きだからってあんまり意地悪しちゃ駄目ですよ』

黒子にそう言われた時は誰があんな奴を、と突っぱねたが本当は認めたくなかっただけかもしれない。自分の好みと全く違うこともそうだが、『友達』だと思っていた夏目にそんな感情を抱いていたことを。
もう『友達』としての距離感で居られなくなるんじゃないかと、怖くて。
今なら黒子の苦笑の意味が分かる。面倒な人ですね、と呟いた意味も。
そんな風な感情を持っているくせに、『友達』の関係を失うのが怖いのだ。欲張りで、面倒な。


その日から青峰と夏目は話すことも少なくなり、別々の高校に進学することになった__。




to be contínued.

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