05

「ちょっとテツヤぁ、こんな時間に一体なんの__」

何の用、と尋ねようとした言葉は不自然に途切れた。てっきり黒子1人だと思っていたのに、もう1人居たのだ。

「ちょっ何でこいつが居るの!」
「っんだその言い草!」

夏目の思わず漏れた本音に反射的に噛み付いた青峰だったが、実際青峰自身も知らされていなかったようで、「どういうことだテツ!」と黒子を問い詰めている。
黒子は涼しい顔で「夏目お疲れさま」と告げるとすたすたと夏目に歩み寄った。

「僕、ずっと夏目に言いたいことがあったんですけど、」
「え、な、なに」
「うざい」
「いきなりなに!?」
「全く2人揃っていつまでもうじうじうじうじと……。見守るこっちの身にもなって下さい。いい加減鬱陶しいです」

黒子は沈痛なため息を吐くと、「というわけなので、」と夏目を青峰の方に押しやった。

「仲直り、してきて下さい。青峰君は夏目送ってあげて下さいね。それじゃ、ありがとうございました」
「おいテツ!」
「ちょっテツヤ!」

有無を言わせず去って行った黒子を呆然と見送って、コートには青峰と夏目だけが取り残された。

to be contínued.

→後書き

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