番外編 | ナノ


*おまけ



双子を先に縁に連れて帰ってもらい、琴音と2人きりになった鬼灯は、そっと彼女の頭を優しく撫でた。


「琴音、お疲れさまでした。」

『いえ、鬼灯様もずっと待っていて下さってありがとうございました。』

「えぇ。ですがこんな愛らしい子がまた見れるなんて、待った甲斐がありました。」


慈愛に満ちた目を我が子に向ける鬼灯に琴音は嬉しそうに微笑む。


『また家族が増えて色々と大変になるかとは思いますが、一緒に頑張りましょうね、鬼灯様。』

「そうですね。より一層仕事を頑張らなくては。」

『でも、無理はし過ぎないでくださいよ?』

「それはあなたもでしょう?」


2人は顔を見合わせると、可笑しそうに笑う。


『では、お互い気を付けるということで。』

「えぇ、そうですね。ですが、何かあったらすぐに私を頼ってくださいね。あなたも子供たちも私が必ず守りますから。」

『鬼灯様…』


琴音は嬉しそうに笑うと、きゅっと鬼灯の背に腕を回した。


『ありがとうございます鬼灯様。何よりも、誰よりも…愛してます。』


そんな琴音を抱き締め返しつつ、鬼灯も口を開く。


「私もですよ。あなたほど愛しいと思える人はいません。」


そう言うと、鬼灯はそっと琴音の頬を撫で、その柔らかな唇に自身のそれを重ねたのだった。


END*
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