「さ……さとうくん…?」 「なんだ、」 「これは一体…何…」 「見ての通りだが?」 見ての通り、というのは今の相馬の状況を指す。 両腕を頭上で一括りに纏められ縛られ、更にズボンと下着を剥ぎ取られ纏っているものは白いシャツ一枚だけという、相馬にとっては非常に屈辱的な格好だった。 「ところで相馬」 縛られている腕を外したくてもがいていると、どこからか佐藤は業務用の生クリームを取り出し相馬へ見せる。 「これ、なんだと思う?」 「なにって、…どうみても使用期限切れの生クリーム…だよね?…え、もしかして佐藤君…店から持ち出してきたの?」 「…そうだ。未開封ながらに廃棄処分しなければならない、まだまだ食べられる生クリームだ。勿体無いよな…」 「え…無視…? …まぁ…、そりゃ…もったいないけど…」 「だよなぁ?…だからな、」 佐藤の手がシャツの下へ潜り込み、するりと胸をひと撫でする。それだけで相馬はひくんと小さく肩を揺らした。 「ちょ、な…なに?」 「お前の体をふんわり柔らかな上質のスポンジケーキと見立てよう。となると…?」 「……ッ!?ま…まさか…!」 「そのまさかだ。 今からスペシャル相馬ケーキを作る。」 「ナニそのネーミングセンス!?」 「…突っ込みどころそこか?」 「馬鹿じゃないの!?」 そろりと手が伸び、相馬のシャツのボタンがゆっくりと焦らすように外されていく。 「ちょ……佐藤くん…!本気なの…!?」 なんとか外れないだろうかと腕をもぞもぞと動かしながら、しかし視線は佐藤の手許から離せない。 焦れったい動きが相馬の羞恥を煽る。 全てのボタンを取り払ったシャツをするりと左右に開かれれば、腕に引っかかるのみのシャツは殆ど意味を成さずほぼ全裸に近い格好となってしまう。 相馬は羞恥にじわりと頬を赤らめた。しかし抵抗しようにも頑丈に縛られた腕は相変わらずびくともしない。 「…まだ萎えてんな」 「っん…」 未だ兆しの見えない相馬の性器をやんわりと撫でた後、佐藤は例の生クリームを手に取った。 絞り袋からにゅるりと細く飛び出した生クリームを先ずは胸元へ落とす。 「ッわ…冷た…、」 ひやりとした感触にぴくりと肩を揺らして、けれどすぐに、違う理由でびくんと大きく肩を揺らした。 まるで塗り広げるかのように、佐藤が生クリームに濡れた相馬の胸を舐めはじめたからだ。 「…甘い、な。」 「んぁっ…さ、…さと…」 赤い乳首の上へ新たに生クリームを絞り落とし、ぴちゃぴちゃと水音を立てて舐める。 時にはぢゅっときつく吸い上げたり、尖らせた舌先でぐりぐりと押しつぶしたりして重点的にそこを弄くり回す。 「お、勃ってきた…」 「んやっ…!」 生クリームで白く濡れた手で、胸への刺激だけで半分勃ち上がっていたそこをきゅうっと握られて。 途端にずくりと痺れるような快感が腰に響いた。 「ぅぁ…ッ!」 「気持ちいいか?」 「よ…よくない…っ!」 「…ふぅん…」 生クリームの滑りを借りて、しゅくしゅくと素早く上下に擦られる。無意識に腰がびくびくと震え、じわりじわりと体全体に快楽が広がっていく。 はぁ、と熱く息を吐くと、薄く開いたそこは佐藤の口であっさり塞がれてしまった。 「ん、ふ…ぁッんぅ、む…っんん!」 ちゅく、ぴちゃりと佐藤の熱く甘い舌が相馬の舌へと絡みつく。佐藤の手は変わらず相馬のものを擦り続けていて、キスの合間に唇から洩れる吐息には次第に相馬の嬌声が混じっていく。 「ぷは…、……っと…なんだかんだで完勃ちしてんぞ」 「ッ…い、言わなくていいから…、うわっ!」 完全に勃ちあがった性器にとろりと落とされた冷たい生クリームに思わず声を上げる。 塗り込むようにぬちゃぬちゃと数回扱いて、そして佐藤ははむりと先端をくわえ込んだ。 「んぁっ…!」 己の両脚の間に佐藤の頭がある。それだけでも十分恥ずかしいというのに、時折ちらりと相馬の顔を見上げては楽しそうに笑い見せ付けるようにべろりと性器を舐め上げる佐藤が忌々しい。 「ん、やっぱ甘いな…」 「ひんっ…や…ぁう、あッ!」 生クリームをたっぷりと絡めた指が後孔へと侵入して、時折前立腺を掠めながらぢゅぷぢゅぷと激しく抜き差しされる。 後孔への刺激と口淫。性感帯を二つ同時に弄られ相馬はあっという間にイく寸前まで上り詰めてしまう。 (おればっか…っ生クリームまみれ、とか、) (なん、か、悔しい…っ) どうにかして佐藤に報復してやりたいと、快楽に支配されそうな思考回路の中で相馬は思う。 そして絶頂を迎える寸前、なんとかぎりぎりの鍔際で繋ぎ止めている理性の中で相馬は小さく佐藤に謝り、そして。 殆ど力の入らない足で佐藤を蹴り上げた。 「な‥ッ!!」 「ひぁっ…あっ!」 むしゃぶりつくのに夢中で油断していた所を、軽くではあるが蹴りあげられて、佐藤は完全にひるんで顔を離してしまった。と、同時に相馬は絶頂を迎え、びゅくりと勢いよく精を放つ。 「ッぅ……!」 結果、佐藤は思いきり相馬の精液を顔に浴びてしまった。 「…な…っ!…おま、…!」 「ん……、…はぁっ…は…ぁ…、はは…、」 目に入りそうになったそれを必死で拭おうとしている姿が情けなくて、相馬は息を乱しながら笑う。 「佐藤君も、…生クリームでデコレーションだよ。」 「こんな甘くない生クリームがあるかよ…っ」 「あは…佐藤君の顔射…ちょうえろーい」 言外にざまあみろと含ませながらいつもの笑顔を浮かべ相馬は佐藤をからかう。が、 「…ッぅああぁ!」 仕返しにいきなり前立腺を指で強く擦られて、相馬は思いきり顎をそらし背を浮かせ悲鳴をあげた。びくびくと痙攣する足先が何度もシーツを蹴り皺を作っていく。 「…わざわざ相馬味にデコレーションしてくれてありがとな…」 「ひ…、…ふぁ…っ」 ずるりと指が引き抜かれ、代わりにひたりと宛てがわれた熱いものは、 「お礼に、お前の中を俺の味に染めてやるよ。」 「………え…、遠慮していいかなぁ…?」 「だ・め・だ。」 「ちょ…っ、ぁぁ…!」 ずぷずぷと早急に潜り込んでくる焼けるように熱い塊。 ただ挿入しただけ、それだけでお互い達してしまいそうな程の快楽と幸福感を感じて。 繋がったそのままで暫く、互いに乱れた息を整えた。 「やっ…、…ぁ…ッん…」 「さて…相馬?」 「ッあぅ…!?」 やがて呼吸が整った頃、突然佐藤は限界まで立ち上がった相馬のそれを手できつく戒めた。びくりと体を揺らした相馬がほろりと涙を流す。 「えっ…や、なんで…っ」 「なんか…言うことがあるんじゃねぇの?」 「やッやだ…っイけな…、手ェ離して…っ!」 「おいこら、そーま、」 相馬の中心を戒めたまま、ごりごりとイイところを抉るように腰を揺らしてやる。 相馬がいやいやと首を振り解放を求めるが一切聞いてやらず、そこを狙って何度も何度も突き上げる。 「ああぁっ、ぅっあ!…や、」 「はっ…、ほら、はやく言えよ…。」 「ひっ…!ぁ、……ッゆ…り、」 「聞こえねぇん、だが?」 「ゆ…ッ…柚…り…ん様… ぉ、たんじょー、び、お…おめで…ッあぅ…!」 がくがくと揺さぶられ途切れ途切れながらもなんとか祝いの言葉を口にすれば佐藤は満足げに目を細め、よくできましたと額に小さくキスをした。 そして戒めていたそれを今度は上下に激しく扱き相馬の絶頂を促す。勿論律動は止めずに。 「さとっ、ぁうっ…!やッあ…!っさとーく、んぁっ!」 「そー…ま…っ」 一番敏感な先端をぐりぐりと指先に抉られて、佐藤の名を呼びながらびくびくと体を震わせようやく相馬は果てる、 だが。 「…わりぃけど、もうちょい付き合え…っ」 「え…っやッあ!ぁ、やぁ…っ止まっ…、止っ…ぁあっ!」 散々せき止められていた精と絶頂は留まることを知らず長く長く相馬を苛み、びくびくと小さく震えている性器からは後から後からと精液が溢れてくる。 更に膝裏を掴まれ足を広げられ、達したばかりで敏感になっている後孔を佐藤の性器に何度も何度も激しく擦られる。 「俺まだ一回もイってねぇんだよ…っ」 「ああぁッもぅ…、ひ、ッやだ、ふぁっ!、あっんあ、あッ!」 泣きじゃくりながらいやいやと髪をふり乱し何度も逃げるように身をよじるががっちりと掴まれた膝裏は解放されず、ただひたすらじゅぷじゅぷと突き上げられ続ける。 あまりにも強すぎて苦痛にも近い快楽が相馬を襲う。 「や…ん、ッあ……ぁ…」 やがて喘ぎすぎて声が枯れてきた頃。 己の身の内にごぽりと注ぎ込まれる佐藤の熱い欲を感じ。 あまりの快楽に耐えきれず、ついに相馬は意識を失った。 そして次の日。 「うぇ…………っ」 激しい胸焼けと胃のもたれに悶え苦しむ佐藤と、 「ばかだねー……甘いもの苦手な癖に調子乗って舐め回すから…」 哀れな恋人に呆れながら、それでも膝枕で看病をする相馬の姿があった。 なんだかんだでバカップルであった(爆) お し ま い ! 要ちゃんから誕生日祝いに貰いました^^* UPするのが遅くなっちゃったけど、もう…見てテンション上がるよね仕方ない(笑) 小説で自分の名前が呼ばれたの初めてだよ…初体験だよ… ドリー夢な訳でもなく、こうナチュラルに組み込まれて…ご馳走様です、さとそま様お邪魔します← 照れるけど本望ですた^///^ 要ちゃんマジで有難う!らぶ! いやー…佐藤君が本能に忠実すぎて、大好きだ!!! 結局らぶらぶで膝枕なさとそま可愛すぎてツライ…!!! うぉーマジで有難うございました!!! <<戻 |