幸せな朝の一時1




目が覚めて


隣に最愛の人がいる


そんな幸せ…




――――――――――




パチ…


「はよ…」


うそぉ…

絶対絶対タカヒロくんよりも早く起きようって思っていた私をニンマリ覗き込むように笑うタカヒロくんはもう目が覚めているみたいで。

でもまだ私はタカヒロくんの腕枕で抱きしめられている状態。

私の髪の先をクルクル弄ってるタカヒロくん。


『おはよう…私ごめんねっ、タカヒロくんよりも早く起きなきゃダメだったのに…今準備するから』


罪悪感たっぷりにそう言って起き上がろうとする私をちょっと強引にタカヒロくんが掴まえた。


「いいよ、俺が見てたかったの! それにまだ時間ある…」


ベッドから起き上がろうとする私を少し強引に引き寄せた。

肘をついて横向きに私を見ているタカヒロくんは、朝から色気たっぷりで…

忘れていたけど私達…


裸でした。


途端におかれている状況に赤面する私を、尚も嬉しそうに見つめるタカヒロくん。


「行きたくねぇー…」

『えっ?』

「ユヅキ今日は休み?」


空いていた左手は私の身体を自由に徘徊していて、わざと艶っぽく触っているのかもしれないけど、感情が高ぶってきちゃう。


『あ、うん。資料作成しといた方が週明け楽だから少しやってこようかと思ってる』

「そっか。…明日は?」


そう口に出したタカヒロくんの声は掠れていて、『明日?』って聞き返した私に恥ずかしそうな笑みを飛ばした。

明日…、明日…?

明日って、明日?!

え〜…それって明日の私の予定ってことで、今日もタカヒロくんの家に泊まってもいいってこと?


目の前にある恥ずかしそうな表情から読み取れる気持ちは、間違いであってほしくなくて。

体勢を崩してポフッて枕に顔を埋めるように俯せになるタカヒロくんに、今度は私が手を伸ばした。

ピクン…と一瞬神経が私の触れた箇所に集中するみたいに動いて、ムクッてゆっくりと顔を上げた。


「…明日予定ないんだったら、今日も一緒に居たいんだけど…」


ジッと見つめられてそう囁かれた甘い言葉に、今度はしっかりと気持ちごと高ぶっていくのを感じた。

すっごく照れ臭ったタカヒロくんが愛おしくて私の心臓はキュンキュンしっぱなしで。

ぞくに言う¨キュン死に¨をリアルに体験してしまったんだって、何だか私まで恥ずかしく思う。






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