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数日が経った。俺は相変わらずホモだのキモいだのと言われている。しかし飽きないやつらだ。無視しているというのに凄いなと俺は変なところで感心していた。
言われ続けていると言っても、クラスの連中だけで、他の奴らは早々に俺に興味を無くしたようだ。教室の扉を開ける。騒がしい教室が静まり返る。皆こっちを見る。ホモが来たと騒ぎ出す。ここまでいつも通りだった。しかし俺は自分の席を見て息を呑んだ。――俺の机の上に、花瓶に入った菊があるではないか! 俺は早足で自分の席に向かった。いつもと違う反応を見せたからか、クラスの奴らはにやにやとしている。俺はただ一心に菊を見つめた。……美しい。誰が育てたんだろうか? きっと愛情を込めて育てられたんだな…。
「おい、ホモ〜流石にこれはショックだったかぁ?」
俺は我に返る。危うく俺のデレデレとした顔を晒してしまうところだった。心を落ち着かせて、席に座ろうとした時だった。
「テメェ無視すんじゃねえよ!」
何故か迫が現れて、花瓶を持つと、それを床にたたき…つけ、た……?
息が止まる。ガシャンと音を立てて落ちた花瓶と床に投げ出された花を呆然と見た。チッと舌打ちする音が聞こえた。俺は呆然としたまま、迫に視線を遣る。
「テメェ……」
「あ? ……っ!?」
ギロリと迫を睨むと、迫は目を見開いた。何をしても俺が怒らないと思っているのかこいつは?
「おい、花に謝れ」
「は、はあ?」
「謝れっつってんだろ! ッチ、もういい。今後一切俺に関わるな」
もともと、迫なんてどうでもいい存在だった。しかし今では憎むべき存在だ。花を傷つけるやつは許さない。俺は最後に迫を睨むと、蹲んで花を抱える。ああ、かわいそうに。でもまだ大丈夫だ。さっと立ち上がると、花を抱えたまま教室を出る。
「お、おい!」
迫の声は、聞こえないふりをした。
fin...?
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一応この話は完結です。しかし続編はもう考えております。迫視点です。花満兄妹も出ます。ちょっと長めになるかも…?
最初はもっとガチギレだったんですが、ちょっと抑えました。無口な人がキレると饒舌になるの、いいと思います(`・ω・´)
以下、登場人物紹介です。
守屋 渉(もりや わたる)
無口、高身長。
顔は割と整っている。笑うと雰囲気が柔らかくなってちょっと可愛い。
花の事以外どうでもいい。
迫 修二(さこ しゅうじ)
身長は高いが、渉よりも若干低い。それが気に食わない。
渉と付き合ったりイジメたりしているのは何やら理由があるらしい。
花満 愛華(はなみち あいか)
可愛らしい女の子。渉たちより一つ年下。
花屋の娘。
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