テーマ:「遭難して無人島に辿り着きまし た」で座談会

どうしてこうなった。
呟けば、隣に座る男から「まぁまぁ」と宥めの声が掛かる。
円形のテーブルに着くのは、私を含めいつもの四人。


[--] 座談会を始める前に、まず今日の出席者を確認します。ひとりずつ自己紹介をどうぞ。


「セレナです」
「黒羽快斗でーす!」
「ヒソカだよ」
「赤井秀一」

「ねぇ、ほんとに、どうしてこうなった?」
「諦めが悪いよ、セレナ」
「いーじゃん、テーマに沿って話するだけでしょ? 面白そうじゃん! ね、赤井さん」
「まぁ、害がないなら問題ないな」
「赤井さんまで……」


[01] 今日のテーマは「遭難して無人島に辿り着きました」ですが、もしこのメンバーで遭難して無人島に辿り着いたら、救助が来るまで生き残れると思いますか?


「「「「思う」」」」

「一致したねぇ」
「まず、このメンバーに遭難という単語が結びつかないんだけど」
「仮定の話だろう?」
「そうなんだけどさぁ……じゃあ赤井さん結びつくの?」
「……つかないな」
「でしょー?」


[02] 想像でいいので、遭難して無人島に辿り着いた感想をひとりずつお願いします。


「えぇ……念かどうか確認しなきゃ、かな」
「ボクも同じ」
「困ったことになった、くらいか」
「どうしよー!って思うけど、セレナたちが一緒だったら、『あっ大丈夫だ』ってすごい安心すると思う」


[03] そもそも遭難したキッカケは何だと思いますか?


「私の念か、何か事件に巻き込まれたか……それくらい?」
「遭難するような事件か……なかなか興味深いな」
「ええ、やだよ、そんな事件……」
「セレナの念の暴走、が一番しっくりくるかな?」
「させないけどね、そんなこと」
「わー、セレナかっこいー!」


[04] 無人島生活エンジョイ派と耐えられない派に分かれるとしたらどうなりますか?


「なんだかんだ皆エンジョイじゃない?」
「多分ね」
「じゃ、一応。自分はエンジョイできると思う人〜?」

(全員挙手)


[05] 一番大事な食料調達や調理はどうしますか?


「調理はボクかな?」
「すると、残りで食料調達だな」
「探せば食べられる木の実とかあるかもね!」
「それよりまず水じゃない? 飲める水探さなきゃ」

(暫く食料談義が続く)

「……じゃ、私が水、赤井さんと快斗が食べられそうな野草や木の実など、ヒソカは小枝とかを集めて、いつでも火が起こせるようにして、調理の準備。で、オッケー?」
「あぁ」
「おっけー!」
「いいんじゃないかな」


[06] このメンバーの無人島生活で起こりうるトラブルを想像してください。


「トラブルねぇ……なんか思いつく?」
「セレナが飽きそう」
「あー」
「あり得るな」
「えっ、まって、私どういう認識? しかもそれトラブルなの?」


[07] 何だかんだで楽しい思い出となりそうなことはありそうですか?


「まぁ何だかんだ楽しいんじゃない?」
「だねー」
「そうかい?」
「そりゃそうでしょ。このメンバーでいれば大体楽し、い……」

「へぇー!」(ぱぁあああ)
「ほう……」(にや)
「ふぅん?」(にやにや)

「っ、うるさいな! この話終わり!」
「うるさいって、ボクたち何も言ってないよ?」
「その視線がうるさい!」


[08] 遭難して一週間経っても救助が来ません。それぞれどうしますか?


「いい加減帰る決意をするかな」
「セレナの帰るコール待ちをする」
「俺も!」
「ボクもかな」


[09] この「遭難して無人島生活」の結末はどうなると思いますか?


「何か事件に巻き込まれたんだったら、赤井さんの職場か、探偵くん辺りが助けに来てくれるんじゃない?」
「げっ、名探偵ー?」
「念の暴走、だったか。それならどうなる?」
「私の念だったら、私の力が落ち着けば帰れると思うよ」
「どちらにせよ、ハッピーエンドってやつだね」


[10] では、今日のテーマ「遭難して無人島に辿り着きました」のまとめをお願いします。


「意外と楽しくなりそうだったな」
「人選が悪いのかテーマが悪いのか……無人島でも別に、特に困らないって感じ」
「セレナがいれば、大抵は何とかなるからねぇ」
「人を何でも屋みたいに言わないでくれるかな……」
「じゃーまとめは、『セレナがいるから、特に不自由なく無事に帰ってこれそう』で!」


[--] お疲れ様でした。



はいはいお疲れ様ー。
溜め息がこぼれてしまう。ほんと何だったんだ、この座談会は。
終わったね、と席を立つと、何やら視線。

あの、快斗くん。
目をキラキラさせないでください。
非常に、いやな、予感が!



「ねーセレナ! 無人島行きたい!」



ほらなぁああ!



質問は あなぐらさんよりお借りしました。



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