*FBIと『どちらかが腕を一本犠牲にしないと出られない部屋』
「利き腕は困るな。右にしてくれるか」
「って、なんで赤井さんの腕前提なの。やらないよ」
「だが、やらねば出られないんだろう?」
「ドアがあればなぁ……私の念で出られるのに」
「ないものは仕方ないさ。ほら、やってくれ」
「……どちらか、なんだから、私でもいいでしょ」
「怒るぞ」
「なんでよ……このロッカー何入ってんだろ? ……うわぁ」
「サバイバルナイフに斧、ノコギリ……これは、あぁチェーンソーか」
「お好きなのでどうぞって? 悪趣味だなぁ」
「……思ったんだが」
「何、赤井さん。言っとくけど絶対やらないからね」
「いや。このロッカー……これは、ドア、じゃないか?」
「……あ」