貴珠賤蜂より出ず


2


校門の前でうろうろしていると
俺の肩に誰かの手が触れた



「ひっ!!」



いきなりのことで肩がはね上がり、人見知りで泣き虫でチキンな俺は無意識に目に涙が溢れた





「Σうお!?え、あ、もしかしてびっくりさせちまった?そうだったらごめんな?つい校門前で困ったようにうろうろしてたから気になってさ…」


「ヒック…ご、ごめんなさ…俺、人見知りで…」




涙をふきながら相手を見やるとそこには申し訳なさそうな美形な人がいらっしゃいました!



「えと…大丈夫か?」


「あ、はい…」


肩に手を触れられたまま心配そうに聞いてくるので返事をした

よくよく見るとこの美形さんは学ランを着ている。
そういえば、俺が転校することになってる北紳工業高等学校も学ランだったような…




「あの…ここの学校の人…ですか?」



「あぁ、そうだけど…」



「よ、よかった…」



「?何か学校に用でもあるのか?」



「ぇ、えと………実は今日からここに入ることになった…んです…けど、どうすればいいかわかんなくて…」



オドオドとした態度で説明をしたが……はたからみると失礼だよね…
視線合わせないし…うぅ…



「え?転校生なの?なんだー、なら職員室までいかないとな!!職員室まで送ってあげる」



ニカッと美形さんは笑うと優しく手を差しのべてくれて俺はビクビクしながらその手をとった。


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