忌々しい黒。
視界に入る黒。
嫌いだ。
この世界で誰よりも。
誰よりも俺の大好きな友人の傍にいる。
信頼を得て、心を許されていて。
(居なくなってしまえ)
何度も思って、冷たく嘲笑って。
(笑顔がムカツク)
どんなに酷くしても他人と笑いあってるのがイラツク。
何処にいても視界に入ってくる黒。
俺の大嫌いな色。
大嫌いなアイツの色。
(あぁ、もう)
「ほんとイラツク」
「ぇ?」
忌々しい声を発する口を
塞いで呼吸までも奪って
「いい加減視界から消えてよ、ウザイ」
冷たく毒を吐いて
二度と俺の前に現れないように
俺を乱させないように。
(イライラする)
俺と同じ思いをしたらいいのに。
二度と笑えなくなればいいのに。
(アイツも同じ思いすれば良いんだ)
ずっと、嫌な気持ち(オレ)を思い出せ。
忘れないで
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