あの人と出会ったのは、入学仕立ての4月。
桜が綺麗に咲き誇る中、彼を見つけた。
…いや、ちょっと訂正。出会っても、見つけてもない。私が一方的に見かけた、ただそれだけ。
初めて生徒全員が集まる集会。
彼は、生徒会の一人として前に立っていた。自分より、2学年も上の先輩。顔が良くて、秀才で、運動も出来る彼に抱いたのはきっと、"憧れ"

初夏、6月。
彼は、どうやら我が校の部活には所属していないらしい。外部のユニフォームを着て自転車に乗るあの人を見た。どこかのクラブにでも行っているようだ。
彼と廊下ですれちがう度、なんだかほわほわする。きっと、憧れている人だから。
クラス委員に用があった彼に、委員が今どこにいるかを教えた。ありがとう、と言われ、なんだか頬が綻んだ。
…そりゃ、誰だってお礼を言われたら嬉しいものだから。







×月

新しい環境にもなれ、生活に余裕が出てきた気がする。
三年生は部活引退。受験に専念するのだろう。
…いや、寂しくないよ。だって、私が抱いていたのは、


"憧れ"なんだから。



◇◆◇◆◇
会話文の少なさ。もはや無い。
いいね、私もこんな恋したい。絶対無理だけど。
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