急にざわめきが増した教室。


そして叩かれる肩。


「水谷?」


「はない…」



次移動だぞ、とわざわざ報告してくれる彼に感謝しながら水谷は机の中から教科書を取り出しのそりと立ち上がった。




廊下にでると見知った坊主頭。

それも、本来ならばここにはいないはずの。


「どうしたの、巣山」

そして彼のクラスメートである栄口がいないことに気が付いて、水谷は至って普通に訊ねようとした。







「栄口が、倒れた」











聞く前に聞かされた衝撃的な答えに水谷は目を見開いた。

ハッと我に返り、何もしないということが出来ず巣山の肩を揺さぶった。



「ど、どういうこと?栄口はっ!?無事なの!!?」



「ほ、保健室で、寝てるから、自分で確認しろ」




ぴたり、と水谷の動きが止まり、数秒間何かを考えた後。



そのあとの水谷の行動は早かった。



近くにいるクラスメートに声を掛け、教科書を持ったまま保健室へと駆け出した。











一人残された巣山は自分の考えは間違っていなかったと満足げに笑ったのだった。





















そうよね、救われなくちゃね















題名「ロミ/オとシン/デ/レラ」より
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