ふと見た窓の外。


どす黒い雲が重たく垂れ込み今にも泣きだしそうだ。




重たい頭は働くことをせず、水谷はふ、と短く息を吐いて瞼を伏せた。




開け放した窓からは雨が降る前の独特な冷たい風が吹き抜けてくる。


それさえ心の隙間風となって水谷の心を傷つけた。





ずきずきと痛む胸を押さえ、今一番会いたくない彼に会いたくなる。






会いたくない。


会いたい。


会いたくない。


会いたい。







……会いたい。







会いたいよ、栄口。






ぽつり、呟いた言葉。


降り出した雨。


耳をふさぎたくなるような雑音。








全てに責められているようで。

水谷はたまらずに目を閉じた。






























勇気のない俺を許して


















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