Be happy together〜Happy Valentine2013
※59現パロ
Be happy together
バレンタインネタ
全体的にキモチ悪い展開です

いつもの週末、いつもの俺の家。
部屋でまったりテレビタイム。
ニュースに映るは数々の高そうなチョコレート。
そういやそんな時期だったか…。

思い出すのは去年のバレンタイン、悶々したりドキドキしたり慌ただしかった…結局ジタンからチョコを貰い、超ハッピーだった訳だけど。

「何、ニヤニヤしてんだよ」
「いやー去年のバレンタイン思い出しちゃって…」
「忘れろ、今すぐ忘れろ」
「嫌でーす」

隣に座るジタンから脇腹にエルボーをお見舞され、大げさに唸る。
チラリと顔を見れば…うん、怒ってないぞ。

「なぁ、ジタン…今年は…」
「わかってる」
「へ?」
「ちゃーんと考えてあるからさ」

さすがジタン男前!カッコイイ!!ダイスキー!と、両手を広げ飛びかかるも見事に避けられ、俺はそのまま床にダイブした。



***



その日はついにやってきた。
我が家の居間で大人しく座る俺の目の前には、ジタンが差し出した綺麗な色の袋。

「はい、これ」
「やったー!今、食べてもいい?」

ウキウキが止まらない俺は喜び勇んで、ラッピングされた袋のリボンを解く。
中にはコインサイズのチョコレートが数枚、その中から一枚取り出し口に運ぼうとした瞬間…。

「ちょっと待った」
「?」

いきなり止められた俺は口を開けたまま、悪戯な微笑みを浮かべるジタンを見た。

「実はそれパズルになってるんだよねー」

表面をよく見るとホワイトチョコでアルファベットが書いてある。
それは全部に施されていて、ひとつひとつ文字が違っていた。

「何て書いてあるか解ったら食べていいぜ」

ようし、やってやる。
こういうの得意なんだよねー

「ええと、こうかな…」
「何だよその物騒な言葉は、しかも余るじゃねーか」
「んじゃ、こっち」
「アホ!それじゃ魚の名前だっつーの」

ああでもない、こうでもないと言葉を組み合わせていく。
実は一目見て答えなんて解ってた。
二人で騒ぐのが楽しくって、唇を尖らせながら呆れているジタンにちょっとだけ意地悪…。

「あーもうダメだ!降参!!」
「え?」
「なぁ、答え教えてくれよ〜お願い!」
「だ、ダメだって…こういうのは自分でだな…」

困り顔のジタンの頬が、ほんのり赤くなっていく。

「こ、今回は特別だ…ぞ」

しぶしぶチョコを並べてもらえば、出てきたのはあの言葉。
俺がいつもジタンに言うあの言葉。

「早く食っちまえ!」
「これ、何て読むんだ?俺、英語弱いからさー」
「てめっ…!」

完全に顔を赤くしたジタンのクロスチョップが飛んできた。
そのまま受け止め、自分の腕の中に収めて離さない。
ごめん、ちょっと意地悪し過ぎたかも…でも、俺さやっぱりジタンの事…。

「大好き、だよ」
「解ってたのかよ、やっぱり…」

へへっと笑う俺に、再度技が炸裂したのは言うまでもない。


〜fin〜


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2013 2.21 UP
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