プロローグ(3/22)
退屈な日々…
いつも通りの帰り道
いつも通り空を見上げて
いつも通り歩いていた
ドンッ
『え?』
そこには白銀に輝く一匹の…
『……子犬?』
………やべ…蹴っちゃった…
大丈夫かなー?
ッ!?
優威は急いで、慎重に抱えあげ家に連れて行った。
ケガを負っていたのだ。
*************
処置を施し、安静に寝ている子犬を見ていると
いつのまにか自分も寝てしまっていた。
目が覚めたら
『え? 夢?』
周りは淡い青で
壁があるのか床があるのか
はたまたどちらともなく果てのないのかわからない空間に自分がいた
自分が寝たということは覚えているため
ここが夢であることはやすやす想像がついた
《やほーっ♪初めましてっ》
…………………………
『誰』
《うーんとねー?…神様かな?
まぁーそんな感じ〜》
………軽っ
《レンを助けてくれてありがとね〜》
『レン?』
《優威ちゃんが助けた子犬だよ〜
まぁ子犬じゃなくて狼だけどね☆》
『ナチュラルに名前言うのやめてくれません?あと狼だったんですねー』
《そ〜なんだよ〜
もうとっても大切な子でさ〜
助かったよ〜》
『…今名前のくだりスルーしました?』
《ってことでお礼がしたいんだよ☆》
『…………はぁ』
《そんな冷たい目で見ないで!?
そーだなぁー優威ちゃんはこの世界に退屈してるんだっけ?》
『はぁ……まぁ』
《んじゃ他の世界に連れてってあげるよ☆》
『……………………』
《だから冷たい目やめよう!?》泣
『冗談は程々に』
《でも君はこの世界が嫌なんだろ?
自由になりたくないかい?》
『…はい』
《んじゃ決定!
あーでもけっこう危ない世界だから
なんか武器でもさずけようか!》
『どんな世界に連れてく気なんスか』
《まぁ大丈夫だってー
そうだなー3つ願いを叶えてあげるよ!》
『3つ?』
《そう!1つのアニメの武器や能力を
君にさずけちゃおう☆
3つまで!》
『なんで神様がアニメ知ってんだよ
それなら……』
私はとある3つのアニメの能力と武器を
手に入れた
《それじゃあいこうか》
神様は私の手を握ると目をつぶった
すると足元からまばゆい光があふれ
私と神様を飲み込む
《大丈夫。君が呼べばレンが助けてくれるよ
心強いお供だ》
すっと私の額に自身の額を付けた神様
それから少し額が暖かくなって
それがおさまると神様は額を離した
そうして神様は私の手を離して
笑って言った
――《君に神の加護があらんことを》
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