今日は、エイプリルフールだ。

今日は日曜日で、春休みだから部活がなくて、家に一人で居た。

俺は跡部のことが好きで、このエイプリルフールを利用して告白がしたいと思うけれど、嘘でも「嫌い」だなんて言えないんだ。

それに、跡部には嘘つきたくなくて。




そんなときに、まさか跡部から電話が来るなんて。




「もしもし?跡部?」

『ああ…忍足か?』


電話の内容はただ、新入生用の入部届の印刷を手伝って欲しいから学校に来て欲しいというものだった。樺地はお姉さん夫婦の手伝いで来れないのだそうだ。




学校へ行くと、跡部は印刷用の用紙を運んでいた。「持つで」と言うと、跡部は半分だけ俺に渡した。


「わりいな」

「別に構へんよ」


そして、機械的に印刷を繰り返し、全てを印刷し終えると、跡部はため息まじりにありがとうな、と呟いた。


その言葉に、俺は衝動的に、


「なあ跡部」

「あん?」



「好きや」



どうか嘘だと思って。


(エイプリルフールだからって、本当のことを言ってもいいだろう?)










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