君とさよならした白い砂の上。


砂に埋まる僕の足と、
水に消える君の後ろ姿。


大好きだって、君から零れた涙は、
一瞬で海に消えた。


君を失う一瞬が、
余りにも綺麗過ぎたんだ。


別れには持って来いの綺麗さ。


その綺麗さが、どうにも僕には痛過ぎた。





「景ちゃん好き…っ、大好きやねんて…!だから、ねえ…っ、」



僕から落ちた涙は、君と君の涙と違って、

白い砂には消えなかった。





「景ちゃん…っ」


この声すらも、一瞬で。








消える一瞬
 
(そして永遠の悲哀)
 
 
 
 
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侑士の目の前で入水自殺した景吾。
自殺の仕方にあれこれ言うのは悪趣味だとは思うけど、入水自殺が一番綺麗だと思います。




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