2


side春日


今日は3月17日、去年までは14年間祝われて来た、謙也としての誕生日。

―――やっぱり不思議な感じだな……

今の私にとって、今日と言う日は何の変哲も無い日常のほんの一コマでしかないのだ。

―――去年は、白石によく解んない健康グッズを、財前には嫌味と一緒にセンスのいいキーホルダを貰って、
ラブルスは私のために特別ライブをしてくれて……


そんな賑やかな誕生日を今年から迎えられないと思うと、寂しさを感じた。
今の自分の誕生日をまだ迎えたことが無いからかもしれない。

―――今日が速く終わればいいのに……


教室の中心で騒ぎ立てる彼らを眺めながら、小さな溜息を吐いた。


side end






人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -