▼ 03
目を覚ました少女はクンクンと鼻を鳴らしながら、トロンとした水晶のような瞳を乱歩に向ける。
「ん〜?どうした〜?」
乱歩がそう言うと、少女がペタンと座り込み、小さな手で乱歩の手元の袋を示した。
その中には、乱歩の好きな御菓子が大量に入っていた。
「御菓子食べたいの?」
乱歩の問いにコクリと頷く少女。
(((メチャクチャ可愛いんですけどっ/////)))
乱歩を含むその場にいた全員が少女の仕草に悶える。
「し、しょうがないなぁ////何がいい?」
「「「え!?」」」
「何、、、」
「あの、乱歩さんが他人に御菓子をあげるなんて、、、」
「あ、ありえないっ!!」
「ちょっと君達失礼じゃない?僕を何だと思ってるのさ、、、」
太宰達がそんなやり取りをしている前で、テーブルに置かれた紙袋がガサガサ揺れた。その音に全員が注目すると、紙袋から少女のお尻とパタパタと動く小さな足が覗いていた。上手く脱出できないのか、未だにジタバタしている少女の体を、中島が優しく掴み袋から出すと一つの袋を小さな両手と口で持っていた。
「ん?これは、、、マシュマロ?」
「マシュマロ、好きなのかい?」
太宰と与謝野の言葉にコクリと頷くと、じっと中島を見つめる。
(これは、、、開けてほしいって事かな?)
中島はチラリと乱歩を伺うと乱歩はさっさと開けてやれと仕草で答える。
「分かったよ。今、開けてあげるから、、、よっと。はい」
袋を開け一つ取り出すと、少女の口元に持っていく。
はむっ、、、、もきゅもきゅ、、、
両手でマシュマロをしっかりと掴み、口一杯に頬張り咀嚼する少女に、探偵社の面々が再び悶えたのは言うまでもなかった、、、。
ーーーー
ーー
(((何何何なのあの可愛い生き物っ//////)))
モグモグ、、、もきゅもきゅ、、、
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