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ガサガサ、、、

敦が草を掻き分け覗いてみると、、、

「ん?、、、女、、の子?」

黒髪に映える赤いリボンに、黒い学生服の少女がこちらに背を向けて横たわっていた。

「、、、生き、、、てるのかな、、」

先程からピクリとも動かない少女に不安が募り、覗き込むんだ敦は、髪の隙間から見える横顔にドキリとした。
白い肌に長い睫毛、桜色の形のいい唇。目は閉じてはいるがかなりの美少女だ。暫し見とれていたが、はっと我に返りそっと揺すってみた。
すると、、、

『ん、、、』
「よ、良かった、、、生きてた、、、」
『、、、え、、、?』

少女がうっすらと目を開け敦に視線を向けた。美しい水晶のような青紫の瞳に見つめられ、心臓がバクバクと音を立てる。

『、、、、』
「あ、、、の、、、大丈夫、、?」
『はい、、、大丈夫、、、です、、』

ようやく絞り出した言葉に少女は僅かに頷き返事をしてくれた。そしてキョロキョロと辺りを見回す。

『あの、、、、ここは?』
「あ、えと、、、、ヨコハマだよ」
『え、、?神江町ではないんですか?』
「?カミエチョウ??」



ーその後、敦からこの街の事を聞いた少女、焔はある事実に気付いた。そして、不思議そうに見つめる敦を恐る恐る見上げた。

『私、、、、?あ、あの、、、あれ、、、』
「え、、、?」

言葉を紡ごうとした焔の目にある光景が飛び込んできて、彼の背後を指差した。それにつられるように背後に目を向けた敦は、思いがけないものを目撃した。


ー男性のものと思われる両足が、水面から突き出た状態で流されていた、、、。

焔と敦はしばらく呆然と眺めていたが、我に返った焔が慌てたように立ち上がり、その足を追いかけていく。それを見た敦もまた彼女の後を追い、河川敷まで出た。先程掲げた決意を思い出すが、、、

「(えっと、、、あ、あれもノーカンで、、、って、、、)ああっ!!もうっ!!」

元来、優しくお人好しな性格故、見捨てることは出来ず、いつの間にか鳥につつかれながら流れているものに向かい川に飛び込んでいった。





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