02
燿「〜♪」
フレデリカと目的地に向かう最中、燿は上機嫌だった。
理由は言わずもがな、契約金300万。
ちなみに現物は任務で汚れたりしないようにマダムに預けてある。
フ「…鼻歌歌えるほど楽しい仕事だとは思わないけど…」
燿「だって契約金で300万よ!?オイシーったらもー!」
目を$にしてモフモフとにやける燿に、フレデリカは盛大なため息をつく。
フ「どうでもいいけど、仕事はしっかりやってよ」
燿「もちもち!」
なんとも信用ならない返答に、またフレデリカはため息をつくのだった。
燿「あ、ねぇねぇ」
フ「なに?」
燿「ターゲットの組織って、どんな組織なの?」
燿の問いに、フレデリカはコートのポケットから依頼状を出して見せる。
燿「なになに?…大規模な密輸組織で…ふむふむ…ほおほお。ドンはあらゆる世界に顔が利き…弱味を多々握ると…なるほどねぇ」
燿から返された依頼状をしまいながら、フレデリカか続ける。
フ「依頼人は弱みを握られたうちの一人ね。…その組織の本社、潜入してもバレるんだって。一体中でなにやってるんだか…」
燿「んー…」
フレデリカはやれやれと空を見上げる。
フ「雨は降らなさそうね」
燿「だねー」
フ「…目的地までもう少し。気を引き締めて」
燿「了解ー」