リク・アンチ王道



成績が落ちた。二番に。鬱すぎる。死にたい。つーか死ね。あーあー実家帰ったら完全に厭味のオンパレードじゃね?そりゃ勉強もいやになるわてあはははははつーか首位のやつ今度来た転校生君じゃんかーえー俺あんなやつに負けたんだ〜やってらんないなオイあの燕の巣みたいな頭の中にはいい脳みそがつまってるってか?羨ましいぜ交換してくれっつーか俺の体ごとチェンジしてほしーっつーかなんつーか俺って

「織川様」
「…何だ」
「親衛隊副隊長に冷たく当たったそうですね、あいつ何かしましたか」
「何もしてない。俺のことは放っておけというだけだ」
「人が心配してるっつーのになんですその態度」
「うるさい」

俺の心の葛藤を邪魔すんじゃね〜よ名ばかり親衛隊長さん役員になりたくねーから俺の親衛隊作ったとか本人に向かってカミングアウトされたときなんか俺なんて返しゃ正解なのか無駄に頭を悩ませたんだけど!「あ…そうなんすか〜」っていやあいいのか怒ればいいのかてわしゃ混乱したわあはははははは第一お前もなんで副隊長がどうこうとか俺にいうの!?俺が人に優しくするようなやつに見えんの?自分のことで手一杯ですけど!!!成績おちたし!!!これはお前から与えられるストレス2割原因だぞコラ妄想タイムだけが俺の癒しの時間なんだよえっそのほかは何してるって勉強っすよ勉強。ホラ俺会社の後継者だし?まーしゃーないわな鬱だ死にたい。

「聞いてますか」
「そんなに俺が気に食わないなら今すぐ親衛隊なんて解散させろ。俺には必要ない」
「そういうわけにはいかねーんだって言ってんだろーが」
「なら俺のすることに口を挟まないでくれ」

ひたすら手を動かして課題を片付ける。部屋に帰ったら経営学の勉強おいおいそんなの大学でするんじゃねえのかよwwとか通じねえんだよ俺のお家は!頭おかしいわははは俺の父親と母親って政略結婚だし?いまは二人とも愛人いるし?愛人の子家に連れてきてよしよしかわいいね〜ってするの見て俺が正気でいられるかて馬鹿じゃなかろーかもうやだ死にたい

「…胃がいたい」
名ばかりの親衛隊長が去った後、俺は終わった課題の上につっぷした。昼休みの教室はがやがやと五月蠅い。頭に響く。あー、なんかもう、色々嫌になってきた。オヤジも愛人との子を後継者にしてくれりゃあいいのに…だけど母さんの会社との提携がなくなるとまずいもんなぁ。俺って本当報われない奴…。トップになったらあいつらはめて表社会から抹殺したい。

「あーー!」
「っ…」

だ、誰だ…俺の頭痛と胃の痛みを悪化させようとする馬鹿は!この密室とさえいえる頑丈なドアにガードされた教室でそんな声だす必要ある!?いやない!!

「お前!!二番だった奴だな!!」
「………」

オー…ジーザス…俺はもうここまでのようだ。まったく最低な人生だったな…こいつにかかわると一般生徒はあとかたもなく吹き飛ぶという集団を引き連れておでましになったのはクソいまいましい首位を獲得したツバメの巣のような頭の例の転校生だ。

「…何か用か」
「俺は山道燕っていうんだ!燕ってよべよな!!お前は!!!!??」

みーみーもーとーでー叫ぶな!!!鼓膜破れたらどうしてくれんだこんちくしょうめ

「…織川瑞哉(おりかわみずや)だ」
「瑞哉か!!お前かっこいいな!!」
「…どーも」

課題も終わったしそろそろ昼飯食いたいな…購買でおにぎりでも買ってくるか。

「おい、お前」
「…っ、はい」
立ち上がった俺に立ちはだかるのは何様俺様な光純流治(こうずみりゅうじ)生徒会長様だ。身長は俺より頭一つ分くらい高い。空手部の主将やってるらしい。貧弱な俺からしたら月とすっぽんってかんじか。

「最近は大丈夫なのか」
「……はい?」

最近はって生徒会長さんなんのことを言っているのですかね。

「この間…廊下で」
「…あぁ」
廊下でぶったおれたね!試験勉強のしすぎで!知ってたのか何それ恥ずかしい。起きたら保健室だったからなー。誰が運んでくれたんだろ。

「大丈夫です、もう」
「そうか、無理をすんなよ。それとちゃんと食べろ。軽すぎだ」
「はい…はい?」

軽すぎ?えっ、この人俺のこと運んでくれたの?えっえっ、なんだそりゃ。そりゃまずい…俺制裁されんじゃん。

「………」
「なーなー!瑞哉!!これから生徒会室に行くんだ!一緒に行こう!」
「……いかない」
「なんでだよ!いくぞ!」
「いかな…」
「行くぞ」

会長さんなんで俺の肩を抱いてるんですかね?????なにこれ、え、なにこれ。

「俺の誘いを断るわけないよな?」
「……はい」

また胃の痛みの種が増えた。

・・・

リクエストにこたえられてない気が…すみません。いやぁネガティブ主人公…続きかきたいなぁ。
リクエストありがとうございました!こんなんですみません!!
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