夢眠姫。
同じクラスの女子で隣の席。
そんでもって、俺との仲は、
「なに見てんの、タコ頭」
「は、てめぇなんざ見たくもねぇよ、チビ」
最高に最悪だ。
「てか、なんでお前ついてくんだよ」
「ついていってないです。私ん家ツナの隣だもん」
「あー!なんで十代目の近所にこいつが住んでんだっ!ありえねぇ!」
「もーうるさいなぁ…近所迷惑なんですけど」
「あ゙?てめぇには関係ねぇだろ」
「矛盾に気づけ、獄寺隼人」
いつもこんな感じで口喧嘩ばっかりで、まともな会話なんか記憶にねぇ。渋々一緒に歩くはめになる。したら、なんか電柱のとこにいやがるじゃねぇか。
「ちょ、獄寺?」
姫の呼び止める声なんかお構いなしに駆け寄ったら、案の定捨てられたと思われる猫がいた。
「なにかあった…の、って、可愛いっ!」
すぐに追いついた姫は俺が抱いてる猫に反応した。
「捨てられたみてぇだな」
「え、」
「けど、連れてってやれねぇんだ」
猫についつい感情移入しちまいそうだ。 姫は隣でなんか思いついたみてぇだ。
「なら、私が飼う!」
「な、おいっ」
素早く猫を取り上げられ、早くも名前何にしようかなーとかなんとか言ってた。
「それに、獄寺だってこの猫ちゃんに一目惚れでしょー?だったら、ツナん家に行くついでに私ん家おいでよ」
この子と待っててあげる、って言って笑った顔に不覚にもドキドキした。
「あ、こいつの目付きと毛の色が獄寺にそっくり!いつ似たんだ!」
「俺と猫を一緒にすんな」
「一緒一緒。じゃあーこの子の名前はハヤトに決定!」
「んなっ!待て、俺は反対だ!」
「へへ、よろしくねーハヤトー」
姫はチュッと猫の鼻にキスをした。今日、今この時こいつの全部の行動に心臓が反応してバクバクと異常に活動して、治りそうもないのは病気だろうか。
薬のない病にかかりました
(ちゃんと世話しねぇと果たすからな)
(心配ご無用!ご飯も寝るときもお風呂も一緒だからね♪)
(なっ、風呂!?)
(何考えてんの、変態)
090125
title:Aコース