小説 | ナノ


2学期が終わり、3学期が始まろうとしていたが、あのバカップルは、まだお互いの気持ちにすら気づいてない。
いい加減鬱陶しくなってきたので、そろそろアレをやろうと思う。

「え!?ユズピに告白!」
「うん、それでヤツらを揺さ振る」
「なんでまたそんな面倒なことするんだよ?」

あたしとスドー、ナスオを集めて作戦会議を開いている。
ナスオは勝手に参加してきただけだが。
とにかく、3学期なんてあっという間に終わってしまうのだ。
その前に自覚させないと、3年になったらそんな暇無くなるからな。

「そうでもしないといつまでたっても自覚しない」
「えー、もう言っちゃったほうが早くね?」
「分かってないな、ナスオは」
「な、なにがだよ」

フッとあたしが笑うと、ナスオは大袈裟に身構えた。
失礼な奴だな。

「あたしたちが言っても意味ないのだ」
「あれだけ鈍いと信じてくれないかも……」
「う、確かに」

今までのアレコレが蘇ったのか、ナスオは妙にあっさり納得している。
何を思い出したのかは、聞かないでおこう。

「でも、いいのかな?」
「そーだ。余計なことして関係が拗れたらヤバくね?」
「そのへんは大丈夫」
「な、なんだよその自信は」

あの2人がそんなことで拗れるとは思えない。
もちろん、演技とはいえ告白してきたあたしもだ。

「ちなみに放課後ユズピを呼び出してある」
「早っ!もうするのかよ」
「こういうのは早いほうがいい」

今は昼休み。
話題の2人はグランドでサッカーしてるから、あたしたちの話を知られる心配はない。
さて、どうなることやら。
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