天音家の姉弟事情
**弟の告白
カイト:ジェフティ、俺、言わなきゃならないことがあるんだ。
ジェフティ:深刻な顔をしてどうしたんだい?
カイト:ずっと気のせいだと思ってたんだけど……。船に姉さんが、乗ってる。
ジェフティ:ああ、そのことか。随分前にライカから報告は受けてるよ。
カイト:!?
**気づかなかった弟
カイト:ライカは知ってたのか!? いつから……!!
ライカ:お前は一度もおかしいと思わなかったのか?
カイト:え?
ライカ:甘いものが嫌いな俺が、匂いを嗅ぐのも嫌な俺が、都合よくチョコレートを持っていることを。
カイト:まさか……!
ライカ:ああ、タツキに渡されていたんだ。
カイト:……。
**姉登場
カイト:姉さん、こんなところで何をしてるんだよ。
タツキ:それは私の台詞よ。
カイト:う……。でも、姉さんがここにいたら、サイファーパンクは……。
タツキ:心配ないわ。そっちはオニハラくんに任せてきたから。
カイト:……それは無理な気が。オニハラ先輩はヴァリアントでも調査員でもないし。
タツキ:大丈夫。オニハラくんは警視庁の刑事よ。それも魔物の専門部署の。
カイト:それでも、無理は無理だと思う。
タツキ:そうかしら……。彼なら、魔物の1匹や2匹、素手で倒しそうじゃない?
カイト:(否定できない……)
**姉退場
カイト:とにかく、姉さんは船を降りて。話がややこしくなるから。
タツキ:……わかったわ。カイトがそこまで言うなら……。スイヒ、あとは頼んだわよ。
スイヒ:ああ、わかっておる。こやつが無茶をせぬように見張っておく。あとは、犬猫の撲滅。
カイト:それは違うだろ!
タツキ:(こんな風に離れていくものなのね。寂しいけど仕方ないわ)
**弟の疑問
カイト:こんなに素直に姉さんが降りるとは思わなかった。
ライカ:ああ。
カイト:お前が上手く言ってたら、もっと早く帰ってたかもしれないのに。
ライカ:弟のお前に何がわかる。
カイト:……何かあったのか?
ライカ:ああ。『鳳火滅翔(心獣解放技)』を連続で見たことはないだろ。
カイト:……………………ごめん。
E N D
2011/02/13