2011/12/18 16:28 残念ながら、将来を誓い合った仲がではなかったけれども。 「疑いますか?でも本当に信頼しあっていたんですよ」 貴方と僕は。 「……疑ってなんか、いないよ。俺には記憶なんて欠片も残っていないから、よく。わらないけども」 「……はい、」 綱吉らしいと、思う。 貴方は既に過ぎ去った過去よりも、前を向いて、またやり直せばいいと笑うような人だったから。 骸は苦笑した。そんな君が好きだった。顔を上げて未来を見据えている。誰もが眼を奪われるような、内から溢れるような光を放っていた。 青空のように眩い彼を多くのものが慕った。自分もその一人だった。ある意味誰よりも彼に近かった。 でも自分には時々そんな彼が眩しすぎて眼を逸らしてしまうこともあった。 輝かしい未来よりも、当に通り過ぎたような過去を立ち止まり、振り返って見てしまうような捻くれた人間だったから。 彼はそんな自分を知っていて、それでもこわをな自分が良いと言ってくれていた。 『俺は前ばっか見て、足元や、ましてや背後に意識を持っていけない奴だから』 だから助かるのだと彼は笑って言った。 『俺の代わりに骸が周りを注意してしてくれているってことだろう?』 「だけど、本当だってことはわかるよ」 「は?」 「だってお前。嘘吐いてないだろ」 comment (0) |