贈物。 | ナノ
君は私のスーパーマン



「鵺雲ー、聞いてるか?」
『‥ごめん、もう一回お願いしていい?』
「だからな、六番隊と九番隊の合同任務があるんだよ。ちなみに今日、な。」


にっこり笑いながら頭を撫でてくる修ちゃんの顔はとてつもなく憎たらしい。
私が話を聞いてなかったからにしろ、急すぎて溜め息しか出てこない。


「でもよ、流魂街の捜査だけだから安心しろよ?万が一闘いになったら隠れてろ」


笑っていたのをピタリとやめ、急に真剣な顔になる修ちゃんに、小さく頷く。
闘いになったとしても、刀を握ることのできない私はただの役立たずでしかなくて。
握ることのできない理由を知っているからこそ、ただの幼なじみの私を、まだ少しでも気にかけてくれることが嬉しかったりする。


「さて、そろそろ行かねぇと‥。朽木隊長に怒られちまうぞ」
『んー‥、そうだね。』


その姿を二人して想像して何処か笑ってしまったのは言うまでもなく。
そのままゆっくりと立ち上がり、集合場所へと向かった。





*****


「先輩も鵺雲も遅刻だぞ!」
「悪ぃ」
『ごめんね』


そこには朽木隊長はいなくて、恋次と数人の部下達。
少し安心する反面、このメンバーで大丈夫なのか?と少し不安が残る。


「うし、そろそろ行こうぜ。」
「うっす!‥って鵺雲、ぼーっとしてると置いてくぞ?」


いきなり顔を覗いてきたかと思うと、ニヤニヤしながら悪態を吐いてくる恋次の頭を軽く叩いてみんなの後へ続いた。














「‥見事に何もねぇ所だな‥」
『こんなところに虚なんているのー?』
「鵺雲、それ言ったら終わりだぞ」


はあ‥、と小さく溜息を着きながら頭をわしわし掻く修ちゃんに、周辺さがしてくるね。とだけ伝えてスタスタと来た方向とは真逆の方向に歩いていった。
気をつけろよー、とか虚に会ったら‥とかまた色々と言っていた気がしたけれど、全て右から左に聞き流して足を進める。
このとき、後ろから着いてきている人がいることもこの時知る由もなかった。

どんどん歩いていくと、さっきまで周りが雑草だらけだったのに、急に開けた土地が視界いっぱいに広がる。
周りを見渡しても、特に気になる所はなく、さっきの場所へ戻ろうと後ろを振り返る。
だけどそこには、さっきまでの道ではなくて。
雑草だらけだった道は辺り一面、開けた土地へと姿を変えていた。

どこに進んでも、元の道に辿りつくことがなく、小さく溜息を着く。
ざわざわと、一瞬胸に嫌な予感がよぎったような気がするけれど、見てみぬフリをしてひたすら足を進めることにした。
‥と同時に風が強く吹き抜けて思わず目を瞑る。


「オマエ、シニガミダナ?」
『へ‥?』
「コンナ所ニイルトハ運ガイイ。喰ッテヤル、喰ッテヤル!!」


叫んだ瞬間、興奮した状態なのか虚は勢いよく飛び掛ってきた。
ひらり、とかわして反対方向へ全力で走る。
だけどやはり簡単には逃がしてくれないようで、虚も後ろから追いかけてくる。

上手く誘導されていたようで、気がつけば、後ろは崖っぷち。
身体の至るところには、かわせきれなかった掠り傷がいくつもあり、血がじんわりと滲んでいる。
結構な距離を走ってきたこともあり、もう瞬歩を使う気力も残ってない。
高らかに笑いながら腕を振り上げてくる虚に、やっぱりあの場所から離れるんじゃなかった、なんて悠長なことを今更考えながら堅く目を閉じる。


「咆えろ、蛇尾丸!!!」


聞き覚えのある声が響き渡り、おそるおそる目を開ける。
そこに見えたのは、鮮やかな真っ赤な髪の毛と、消滅していく虚の姿。
私が見ているのに気づいて、わしわしと頭を掻きながら近づいてくる恋次をただ、見つめていた。


「怪我してねぇか?」
『掠り傷だけだから平気だよ、ありがとう』


小さく笑うと、ほんのり顔が赤くなったような気‥がした。
こっち見んな。なんて言いながら髪の毛をぐしゃぐしゃにしてくるので、とりあえず見なかったことにしようと思う。
そんな私を見て、困ったように眉を下げるている恋次に、一番聞きたかった事を口にした。


『どうしてここがわかったの?』
「あー‥、それはだな‥」
『うん』
「‥‥て‥たから」
『え?何?』
「だあああッ!!!お前の後を着いてきてたんだよッ!」


気づかなかった鵺雲が悪ぃんだからな!
さっきよりも顔を真っ赤にして叫ぶ恋次に笑いが漏れる。
笑いのツボにハマってしまって、未だにケタケタ笑っている私を見て、口を尖らせている恋次。

拗ねたかと思ったら、急に真剣な顔になりながらじりじりと近づいてくる恋次に、頭はハテナマークでいっぱいで。
私の目の前で立ち止まると、そのままぎゅうっと抱きしめられる。
されるがままにしていると、肩にもたれるようにして頭をのせてきて。
さっきの虚につけられた掠り傷を優しくなぞる指先と、頬を撫でる髪にくすぐったさを感じる。


「痕‥、残らねぇかな」
『卯ノ花隊長率いる四番隊だよ?きっと平気だよ』


それもそうだな。
なんて納得している恋次とどちらとなく目が合い、二人して微笑んだ。





(「阿散井てめぇ!何してやがる!」)
(『修ちゃん、どうしたの?』)
(「鵺雲は嫁にやんねぇぞ!」)
(「ちょ‥っ、先輩!?」)








→あとがき、




ぎゃあああっ(゜д゜)
まずは、作品完成が遅くなってすみません、本当にすみません‥!
遅くなったのにも関わらず、恋次よりも修兵のほうが絡みが多いのは如何いたそう‥(;_;)

ごほん。
(かっこいい恋次/甘)とのことでしたが、ご期待に沿えてるでしょうか‥!
もう、本当に投げ返してくれて構いませんので‥!!

ええとですね、修兵さんには今回、主人公ちゃんの幼馴染役として出演して頂きまして‥、私の妄想の中では、流魂街からの知り合いです。
その中で、主人公ちゃんが可愛くてしょうがない修兵さんを少しでも想像していただければ大成功です(え)
そして恋次。
出番少なっ!
最後はかっこよく登場した(本人は)つもりなんですが、うーんどうだろう‥。
そこらへんは、鵺雲っちの判断に委ねるです、はい。


色々、サイトのほうでも構ってもらいっぱなしですが、これからも仲良くしていただければ嬉しい限りです♪
また、5,6萬打のお祝い夢を一緒のでいいというご好意に甘えてしまって‥、ごめんなさい(>_<)
どうか、少しでも萌えの足しになれば嬉しいです!

これからも、作品楽しみにしてます♪
鵺雲っちのペースで更新待ってるんだぜ!


本当に、おめでとうございます!






******


あざぁぁぁっす、まじで、あざぁぁぁぁす☆(ウザイ)
恋次がヘタレじゃないよ!?
恋次が王子様のごとく助けに来てくれたよー(´艸`*)
白馬に乗った王子様、もとい蛇尾丸を従えた赤髪の王子様だよー!!!
こっそり後をつけちゃうあたりが恋次の愛が故よね!

しかも修兵をがっつりからませてくれるあたりりっちゃんの愛を感じたわw
過保護な修兵オイシイです(^q^)
きっと普段から甘やかしてるのでしょうね、ぬふふ。
そんで近づいてくる男なんぞ見つけようモンなら、「近づくんじゃねぇおらぁぁぁぁ!!」つい風死で刈っちゃう勢いでしょうね(ォィ)


恋次をイケメン(2割増)にしてくれ!なんて難しい事を言っちゃったんですけど、いや、さすがりっちゃん!
萌えた萌えた、禿げ萌えたw
普段のへたれんじもかわゆいですけど、こんな風にがっつり男前なのもいい(*/ω\*)
ヤバいっスね、恋次の株が急上昇だNe!

よし恋次、私のところに婿に来ないか?
だめなら100歩譲ってわんこでいいよ!(ぇ)


こちらこそホントにいつもありがとう☆
お世話になりっぱなしなのは私のほうでございますよ^^
いつも変態じみててすみません;;

こんな残念なヘタレ野郎ですが、どうか末永くお付き合いくだされば嬉しいです♪
本当にありがとう!!
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