幸せの蕾
“1時間後に迎えに行くから準備してろよ”
突然の一護の誘いに驚いた。
いつもデートに誘うのはあたしからで、一護からの誘いは数える程しかない。
一護から誘われても結局は虚が出たから帰らねぇと…
なんてあたしを置いてしまう事が多かったから自然とデートに誘うのはあたしの役目。一護が引け目を感じない様にとあたしが決めた暗黙のルールの様な物が出来てしまっていた。
だから今回の様に一護からの誘いは稀であたしは急いで準備をした。
桜色のワンピースとチークを入れて。
「お待たせ!」
「おう、いきなりでごめんな」
「ううん、ちょっと驚いたけど嬉しかったよ?何処か行きたい所とかあったの?」
「まぁな、とりあえず行こうぜ」
スッと自然に手を繋がれて、ニッと一瞬笑った一護の顔があまりにも格好良いし可愛くてあたしも自然と笑みが零れた。
今日の一護は何か企んでいるのだろうか。
「もう季節的に暖かいよな」
「そうだね、ポツポツと桜も咲いてるし」
未だに行き先が分からない中、電車を乗り降りして、ある駅から歩いている道中、開花したばかりの桜が目に入る。
薄いピンク色の桜。
満開になったらどんなに綺麗になるのか今からわくわくする。もし暇を見つけたら満開に咲いた桜を一護と一緒に見に来よう。
「もうちょっとなんだけどな、疲れてねぇか?」
「うん、平気平気!」
前から思っていた事だけど、時々こうやってあたしを気遣ってくれる姿は凄く嬉しい。女の子として扱ってくれるし、何よりサラっと言ってしまう姿に格好良さが引き立つ。
「おっ、見えてきたぜ」
「あっ……お城だ!」
少し坂を登って歩いた先には小さなお城とその城を囲んでいる水堀。
昔の、誰かの城をモデルにした立派なお城だろう。木々も生えてすぐ目の前は公園にもなっている。
「凄いね!初めて来たよ!」
「……あ、あぁ…」
嬉しさとビックリのあまり、一護の顔を見て喜びを伝えたのに反対に一護は何故か浮かない顔で周りをキョロキョロと見ている。
「一護、どうしたの?」
「いや…なんつーかさ……失敗した」
「失敗?」
困った様にガシガシと頭を掻いて、うなだれた一護に可愛いと思ったけど今はそれ所じゃない。
「失敗って何が?」
「…周り見て気付かねーか?」
そう言われて見ても立派なお城があるし、人がそれなりにいて公園には家族連れも居る。
さして変わった所は無いとあたしは思った。
「ごめん…分かんないや」
「……桜だよ、桜」
「桜?」
――桜。
あぁ、何となく一護の言っている事が分かったような気がする。
「あー……うん…まだ咲いてないね…」
「咲くどころか蕾じゃあな…」
周りの木々を見てみれば咲いているとは言い難い桜達。さっき歩いて見た桜はポツポツ咲いていたのに、ここは全くと言って咲いていない。
「昨日、虚退治に近くまで来たんだよ。それで桜咲いてるの見つけて、最初に鵺雲と一緒に見ようと思ったらこれだもんな。」
罰が悪そうに一護は近くの蕾を軽くピンッと弾いてさっきのようにガシガシと頭を掻いた。
そんな風に悲しい顔しなくても十分嬉しいのに。
「でも、あたしは嬉しいよ?そんな風に思ってくれてたんだって…今泣きそうだもん…」
「泣くなよ…今泣きそうなの俺だっつーの」
「あはは、ごめん!それに今少しだけ蕾で良かったと思ってる」
「咲いてねーのにか?」
「うん、だって次、本当に咲いた時はまたこの場所に連れて来てくれるって信じてるし」
「そうか…次はぜってぇ連れてくるから!」
「うん!楽しみにしてる」
「うし、ついでだ!蕾巡りしようぜ」
「えー、なにそれ、意味分かんなーい」
ニカッと笑ってあたしの手を取った一護は、家を出た時と同じように最高に格好良い顔をしていた。
幸せの蕾
(けど小さな桜は鵺雲を迎えに行った時に見たから良いけどな)
(えっ?いつ見たの?)
(ん?鵺雲の事だ。服と化粧、桜色して似合ってるぜ)
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崇拝している鵺雲様へ☆
一周年おめでとうございます♪
個人的に崇拝しているBLEACHの素敵サイト様ですが、恐れ多くもジャンルが違う私が一護を書いても良かったでしょうか??(ブルブル)
ほんのり甘になっているでしょうか??
ありがちな夢になってしまいました…似てなくてごめんなさい!!
そして名前が数回しか出ていないという、謝る所満載な駄目な夢小説ですが、大好きな鵺雲様に贈れて夢のようでございます(Pq・・。)
これからも二年、三年と長く応援していきます!!ファンとしてついていきます!!
絡みづらい私ではありますが、鵺雲様のサイトに顔を出した時にはツンツンと突いて頂けたら幸せです(笑
では、鵺雲様のみ返却や直しがありましたらいつでも言ってください。
一周年おめでとうございます☆
2011.04.11
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うわわわわ、ありがとうございますー!!!
こんな風に祝っていただけて、ワタクシは幸せモノですね(´;ω;`)
ほんわか甘、とか難しいリクエストをしたにもかかわらず、こんなにステキな一護たんをいただいてしまいました☆
一護と桜を見れるとか、超幸せなんですケド…!!
それが蕾でもね、私には満開に見えるよ(´д`*)
だってだって、一護の気持ちが嬉しいんですもの…!!!
もー、なんなのこのイケメンすぎるけしからん子は!!
しゅんとした一護も笑った一護も大好きだぁぁ!!
ってか最後の殺し文句は反則…です…!
こういうことさらっと言っちゃうところがまたカッコいいですよね^^
ホントたまりません、興奮しっぱなしです!!
崇拝!?ファン!??
なんと恐れ多い(((゚д゚;)))
変態発言しかしてないのに…嬉しいっス(>_<)
こちらこそ適当につついてやってください☆
泣いて喜びます^^
そしてテンション爆発に絡むのでよろしくお願いしますw
こんなにステキな一護を婿に下さって本当にありがとうございました!!
こちらこそ一ファンとして、これからも仲良くしてやってくださいませ☆