短編。 | ナノ
和。



『ねぇ、一護』

「ん」



腕の中で、名前を呼んだ。
一護の声が、背中から聞こえる。



『なんでもない』

「なんだそれ」



呆れたように、一護はふっと笑った。
それにつられて、笑みがこぼれる。


空からは太陽の光が降ってきて。
下の教室から、かすかに授業の声がする。



『本当によかったの?一緒にサボっちゃって。たつきに何か言われるかもよ?』

「いーんだよ、言わせとけば。それに」



抱き締める力が、ちょっとだけ強くなって。



「鵺雲と一緒にいたかったんだよ」



驚いて振り返ると、少し照れた顔してた。
めったに見ない、そんな様子が可愛くて。
笑ったら、「なんだよ」って怒られた。


だから。
返事をする代わりに、ほっぺたにキスしてみた。



「なっ……!?」



一護の顔が、もっと赤くなる。
それを隠すようにすぐ顔を背けたけど。

…耳まで真っ赤だよ?



「鵺雲、おまっ……、笑うなよ!」



そう言って一護は私の頭をくしゃくしゃっと撫で、私の額にキスをする。



「もらったら、お返ししねーとな」



満足そうに私を見る一護。

そして、もう一度。
今度は、唇が触れ合った。



『っん…ぅ』

「…鵺雲、」



その時、授業終了のチャイムが鳴り響いた。
このタイミングか、と顔を見合わせて笑う。



「…仕方ねぇ、戻るか」

『うん』



パンパン、とスカートを払い、私は一護の手をとった。








end.


初一護夢でした。

なんか一歩上手な一護が書きたかったのに書けず。。

ゆったりな雰囲気を出したかったので、短〜くちょっとポエム(ぇ)調にしてみましたが…


てかチャイム空気読めなさすぎですよね、すみません…!



ここまで読んでくださった鵺雲様、ありがとうございました!
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