※サラダ注意!






「エース!」


2人で買い物中。
後ろから女性特有の甲高い声で隣にいる兄の名前が呼ばれ、振り向いた。
その表情は先程の声からも伝わったが、怒りに満ちている。


「その隣の女!誰よ!」


ギッとこちらを睨んだその女性は、多分この前エースが言ってた新しい彼女だ。


「・・・妹」


エースがそう答えた。
うん。本当の事だ。

その返答に、目の前で怒りを露にしていた彼女が、え?と少し怯んだ。
その姿を見て、エースが慌てて弁解をしようと彼女の方へ近づいて行こうとする。

ダメダメ。そんなんじゃあたしが面白くない。


「エースぅ、この女誰ぇ?」


エースが彼女に駆け寄る前に、右腕にすかさず抱き付いて、見せつけるように抱き付いた腕にぎゅうっと胸を押し当てる。
そして、甘ったるーい声で話しかける。


「あたしとデート中でしょー?お揃いの指輪買いに行くんでしょー?早く行こうよぉ!」

「おまっ・・・!」


焦ったように言ったエースなんかにお構い無く、更にぎゅうっと右腕に抱き付く。
チラリと彼女の方を見れば、今にも爆発しそうなくらいお怒りだ。


「エース!!嘘付くならもっとマシな嘘付きなさいよ!!」

「いや、嘘じゃねぇって!」

「どこがどう嘘じゃないのよ!そんなにベタベタくっついて!!

「コイツ、いっつもこんな風に彼女のフリすんの!マジだって!」

「信じらんないっ!どんな言い訳!?もう二度と連絡してこないで!」


ありきたりな恋愛ドラマみたいな喧嘩を披露した後、彼女(たった今、元彼女になった)がカツカツとヒールを鳴らしながら遠ざかって行った。
ふふん。してやったり。


「・・・ルフィ」


低い声で名前を呼ばれ、その顔を覗き込みがらなぁに?と尋ねると、ジロリと瞳を向けられる。


「お前のせいでまたダメになったじゃねぇか!」

「やだぁエース、こわぁい!」

「つーか、そのしゃべり方やめろ!!」


あー、折角落とせた女の子だったのに!と肩を落とすエース。
その隣で、抱き付いている腕にコテンと頭を寄せて微笑む。


「エースはあたしだけ見てればいいの」


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サラダちゃんは小悪魔だと思う(^q^)


2012.09.10



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