最近、おれには悩みがある。

それは、兄・エースのスキンシップが激しいこと。
昔から抱き着かれたり、頭撫でられたりとかスキンシップが多い方だったと思うけど、最近はそれが明らかにエスカレートしている。

例えば、歯を磨いていたら後ろから抱き着かれて、頭に顎を乗せられ(この身長差もムカつく!)、「落ち着く〜」とか言って更に抱きしめられたり、テレビを見てると横に座ってきてほっぺにちゅーしてきたり。
他にもおれが気を抜いていると、とにかく側によって来てベタベタさ触られる。撫でられる。抱き着かれる。

そりゃー、おれだってエースに飛び付いたりするけどさ。
そんなのとは比べ物にならねぇんだ!


「ルフィ〜」


現に今も、ソファーに座ってアイスキャンディーを食べているおれに抱き着いている。
アイスキャンディーがヒジョーに食べにくい。


「エース、邪魔!」


こんなこと言ったくらいで離れるわけないことは知っているが、本当に邪魔だ。
お陰でアイスキャンディー溶け始めてるし!

片腕でさりげなくエースをガードしながら垂れているアイスキャンディーを急いで舐める。
食べづれぇなー、もー。


「あ、」


エースが何かに気づいたような声を挙げたのでそちらを振り返ると、予想以上に近い顔。


「ルフィ、口にアイス付いてる」


そして今度は目の前がエースの顔でいっぱいになって、口唇に柔らかい感触。
その後にペロっと舌で舐められて離れていった。


「・・・甘」


べーっと舌を出して苦い表情をしているエース。


え、今、ちゅー、された?


ほっぺとかおでことか頭には散々されてきたけど、口にされたのは初めてだ。
兄弟なのに口にちゅーとか。
どんだけスキンシップ激しいんだよ!


「うわ、落としてんじゃねぇか!汚ねぇな」


たくっ、なんて言いながら立ち上がったエースに言われて初めて気がついた。
いつの間にか手から落ちていたらしい。
アイスキャンディーが床で無惨な姿になっている。



て、いうか。
なんでおれの心臓こんなにドクドクいってんだ。


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ドキドキしちゃったルフィたん。


2012.09.03


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