※サンル
「サンジ!禁煙しろっ!」
「無理」
急に真面目な顔をして何を言い出すかと思えば。
吸い込んだ煙をふーっと吹き出して答えれば、眉を寄せて不機嫌な顔になった。
「なんでだよ!」
「何ででも。つーか、いきなりなんだよ」
出会った頃から今までずっと吸っていた煙草。
それについて特に何も言ってこなかったのに、いきなり何事だ。
「だって、たばこ吸ってると死んじゃうんだろ!?」
「人間みんないつかは死ぬの」
「そういう意味じゃねえ!!!」
ルフィが目の前にあるテーブルに勢いよく掌を打ち付ける。
バンッと大きな音がして、その体制からこちらに顔を近づけてきた。
「おれは、サンジとずーっと一緒にいたいんだ!だから、たばこ止めろよっ!!」
目の前にぷくっと頬を膨らませて怒っているルフィの顔。
言われた言葉に一瞬思考が停止し、その後咄嗟に俯く。
「……が、がんばりマス…」
きっと赤くなっているだろう顔。
それを誤魔化すように口元を掌で覆い、吸いかけの煙草を灰皿に押し付けた。
2012.08.11
【戻る】