「エース、その傷なんだ?」
風呂から上半身裸で出てきたおれの背中を指しながらルフィが首を傾げた。
指で指された場所を見ると、赤くなっている引っ掻き傷。
「お前に付けられた傷」
「…ぅえっ!?おれ、そんな傷、付けてねえぞ!?」
嘘つくなよ!と驚いて叫んだルフィが、大きな目を更に大きく見開いた。
「いやいや、お前だよ。ヤってる最中にいっつも引っ掻かれてるよ」
「…ほんとか?」
「本当。無意識に引っ掻いてんだろ。大体ブッ飛んでる時だし。そんなにおれとヤるのが気持ちいいか」
「…ヘンタイ」
「ホントの事だろ?」
恥ずかしさから顔を真っ赤にしたルフィがこちらを睨む。
「でも、おれ自分で知らなかった。エース、ごめんな」
真っ赤にしていた顔から申し訳なさそうに眉を寄せて、しゅんと肩を落として謝るルフィ。
その頭に手を置き、優しく撫でながらあやす様に言う。
「なに言ってんだ。それだけルフィのこと気持ちよくしてるって証だろ?むしろ、嬉しいよ 」
それでも自分の中で納得がいかないらしく、うー、と唸っている。
頭を撫でていた手を頬まで移動させると、伏せられていた目がこちらを向く。
「それに、ルフィにこんな傷つけてもらえるの、おれだけだろ?」
他のヤツに付けんなよ、と言いながら、ぱちん、と軽くでこピンを一発。
大して痛くはないだろうが、おでこを手で押さえるルフィの表情が浮かない物から一変し、嬉しそうに笑う。
「当たり前だ!エースにしか付けねえ!」
がばっと勢いよく抱きついてきたルフィを受け止め、ぎゅっと抱きしめ返す。
ししし、と耳元で笑い声が聞こえた後、だから、と言葉が続けられた。
「エースも他のヤツに付けられんなよ!」
おれだけだからな!という言葉の返事の代わりに、更に強く抱きしめた。
兄ちゃん、可愛い弟に骨抜きです。
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ルフィにでこピン…
萌えない(^q^)?
2012.07.30
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