明日は学校も休みでバイトも夕方から。
月に1度あるかないかわからないというその日曜日。
エースは朝、寝倒すと決めているらしい。
なのでおれは、その日曜日はお腹が空いているのを我慢してエースを朝寝かせてあげてるようにしている。
目が覚めたのは朝8時。
すでにお腹がぐるぐると空腹を訴えているが、我慢して顔を洗い、歯を磨く。
特に出掛ける予定はないが、軽く寝癖を直す。
部屋に戻り、部屋着に着替える。
時計を確認。この時点で8時20分。
うん。今日は20分我慢したぞ!
と、言うことでエースを起こしに行くことにした。
エースの部屋に入ると、ベッドにうつむせで寝ているエースを発見。
枕に腕を突っ込んで寝ているこの体制は熟睡中の体制だ!
その背中に遠慮なく飛び乗り、ゆさゆさと体を揺らす。
「エース!腹減った!あーさーめーしー」
「んー…」
少し唸って身じろいだが、起きる気配なし。
これくらいのことで起きないと言うのは、もちろんわかってる。
「ちゃんと1回、起こしたからな!」
聞こえているか解らないが、一応報告。
これで起きなかったという事は、おれがイタズラしてもいいという事なのだ!
捲れあがって脇腹が見えているTシャツを更に上まで捲し上げ、背中を擦る。
そして、そこに勢いよく噛み付く。
甘噛みでがじがじと噛んだ後、伸びた襟足を避けてうなじにがぷり。
ちょっと力を入れて噛んでいたら、急にエースが身体を反転させた。
「うわっ!いきなり動くなっ!」
「…お前、人の安眠を妨害しといて何言ってんだ」
反動でエースの上から落ちたおれは、今度はエースの腕の中に閉じ込められた。
「今、何時?」
「8時半くらい」
「あー、まだ寝れんじゃん」
ぎゅううっと抱きしめられた事によって、目の前にはエースの首筋。
今度はそこに噛み付いたら、わかったわかった、という声。
「もう起きるよ。朝飯な」
噛み付いていた首筋から顔を離され、おはようのちゅー、と言いながら近づいてきた唇。
なので、その唇に噛み付いた。
--------------------
ルフィに噛み付き癖があったら可愛いって事です。
2012.07.25
【戻る】