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ルーク、ティア、ジェイドについていった遊戯とアテム。
彼らが野営をしている場所に案内されると、そこには金髪の青年と少女、幼い少女、翠色の子供がいた。

「あ、大佐ぁ〜おかえりなさーい」
「遅かったな」
「あら、そちらの方は…」
「先程の第七音素(セブンスフォニム)発生源と思われる場所にいました」

“第七音素”という言葉を耳にしたが、全く分からず話についていけずとても困ってしまう遊戯とアテム。
と、そこへ天の救いが。

「ジェイド、彼らが困っていますよ。少し彼らの話を聞いてみませんか?僕、気になることがいくつかあるので……」
「それもそうですね」
「あ、あの、ボクたち、何を話したら…」
「そうですね…じゃあ名前を教えてください。僕はローレライ教団の導師イオンです」
「ボクは遊戯。で、こっちは……」
「アテムだ」
「素敵な名前ですね。お二人ともよろしくお願いします」

にこり、
イオンの笑顔を表現するのであれば、たぶんこんな感じだろう。
なんだか癒されるようだった。


戦闘


「あ、俺はガイ。ガイ・セシルだ」
「あたし、アニス・タトリン。イオン様の導師守護役(フォンマスターガーディアン)だよ♪」
「私はナタリア・L・K・ランバルディアですわ」

ルークをはじめ、良い人に会えて安心は出来た。
しかし、やっぱり知っている仲間がいない。その事は小さなしこりとして残っていた。

ガサッ

「え、な、何!?」
「魔物です!ナタリア、アニス。イオン様とユウギ、アテムをお願いします!」
「了解☆」
「分かりましたわ」

──次の瞬間、草むらから飛び出してきたのは狼だった。
数は6体。その中にはボスと思われる大きな狼が2体いた。

「ウルフか…」
「大きいのもいるな」
「ガイ、援護してください。一体ずつ確実に仕留めます」
「大佐、私も手伝います」

──スペル・エンハンス!

「ティア、助かります!」
「行くぞ、ルーク!」
「魔神拳!」

ルークの放った衝撃波はウルフを一体仕留めた。
そのままルークは剣を振り、もう一体仕留めた。

「よし、あと4体!」
「ルークに負けていられないな!くらえ、真空破斬!」

ルークたちが戦うその後ろで遊戯とアテムは、何も出来ない自分たちに何故か苛立ちを覚えていた。

「一気に片付けます!」

──唸れ烈風!

「タービュランス!」

するとどうだろう。
何処からともなく烈風が吹き荒れ、ウルフを消し去った。

「ジェイド!後ろっ!」
「くっ…」

すべて倒したと思っていたが、なんとか逃げ切っていたウルフがジェイドに襲いかかった。
辛うじて避けたジェイドだったが、大きな隙ができてしまった。

「旦那!」

──深淵へと誘う旋律…

「ナイトメア」

澄んだ声が響いたと思えばウルフは倒れていた。

「ティア、ありがとうございます」
「大佐、身体は大丈夫ですか?」
「えぇ。イオン様たちは?」
「大丈夫で〜す☆」

アニスとナタリアに守られ、ルークたちが戦う姿を見て何か出来ることはないかと考え始めた遊戯。
一方、アテムはただ驚くばかりだった。しかし、守られてばかりではいけない、と考えていた。


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