大好きだから真似しちゃうの!

「や、やっとできた……」

ユウトは集めたアラガミの素材を持って装備合成に来ていた。出来上がったものを見て、やっと完成したんだとどこか達成感があった。ちなみにアラガミ素材を集めるのにアルダノーヴァやグポロ・グポロ、セクメトを喰いに行きまくり、その度に連れていかれたソーマは部屋でぐったりしている。ユウトは間髪いれず、すぐにミッションを入れていたのだ。それなのにも関わらず、疲れをまったく見せないユウトの体力は底知れないのかもしれない。

「イープルワン……ソーマと同じの…」

そう。今回合成したのはイープルワン──ソーマが装備している刀身と同じものだ(ソーマのは白色になっているが)
ユウトはゴッドイーターになりたての頃、ソーマに助けられ好意を抱くようになっていた。いつも危険と隣り合わせの中でソーマに思いを伝えるつもりはなかった。しかしシオのことで行動することが多くなった時期、ありえないくらい配給ビールを飲んで酔っ払ったユウトが、酔った勢いでソーマに告白したのだ。初めソーマは酔っ払ったせいだと思っていたが、この一件以来ユウトが気になりだした。そしてつい先日、めでたくカップルが誕生したのだ。アリサはなんだか興奮しまくり、コウタは隅で涙を流していた。

「そうだ。ソーマに見てもらおう…手伝ってもらったし…」

ユウトは装備を変えた神機をいつものところに戻し、ソーマがいるであろう彼の自室に足を向けた。


******


「ソーマ、いいかな?」

一声かけ、ソーマの自室に入るとベッドで寝息をたてている彼の姿があった。いつも被っているフードを外し、実年齢よりも幼く見える寝顔を見せていた。それを見て出直そうかと考えたが、彼の滅多に見れない寝顔を近くで見たくてユウトは躊躇いながらもベッドに腰を下ろした。

「……ソーマ、ありがとう。やっとね、できたんだ。ソーマと同じ刀身。ソーマが大好きだから、おんなじにしたくて頑張ったんだよ。ソーマに手伝ってもらったけど……」
「──それならそうとさっさと言えばよかったのに」

いつの間にか目を覚ましていたソーマに腕を捕まれ引かれたユウトはバランスを保てず、ベッドへ倒れた。倒れる瞬間に閉じた目を開けると、目の前にソーマの顔があった。

「え、いつの間に…」
「お前が入ってきたときから」
「狸寝入りしてたの!?」
「そうだな」
「酷いよ、ソーマ…」

ぷぅと頬を膨らませるユウトを見てぷっつんと糸が切れたソーマは、ユウトを抱き寄せ、彼と自分の唇を重ねた。初めは触れる程度だったが徐々に深いものに変わり、苦しいと訴えられるまでそれは続いた。

「んー!ん、ふぁ…」

トントンと背中を叩かれ、唇をはなすとその間に銀の糸が繋がっていた。それは下に落ちるようにして切れてしまった。

「かわいい奴」
「はぁ…、ソーマ、今日は積極的なんだね」
「どっかのリーダーが大好きだからおんなじにした、なんて言うからな」
「それって、僕のせい?」
「あぁ。だから責任とれよ、リーダー?」

にやりと笑うと、ソーマはまたユウトの唇に自分の唇を重ねた。


大好きだから真似しちゃうの!

(やっぱりさ、好きだから真似したくなっちゃうことってあるだろ?)
(そんなこと言うお前が好きだ…)
(ソーマ……大好き!)




オマケ


コ「あれ?ユウトは?」
サ「なんでも腰を痛めたそうよ?最近なんだか張り切ってミッションに取り組んでたから…それのせいじゃないかしら?」
ソ(……本当はヤりすぎて腰を痛めたなんて言えねぇ……)
ア(もしかして、ソーマさんとユウトさん、昨日……きゃー!萌えちゃうわ!)
ソ(!?…なんだか寒気が…)


アリサが腐女子になってる……


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